WORLDWIDE2016/11/15

ロイクス、ラリードライバー引退を発表

(c)Skoda

 フレディ・ロイクスが、ラリードライバーとしてのキャリアにピリオドを打つことを発表した。11月10日に46歳の誕生日を迎えたロイクスは、その4日後となる月曜日、ベルギー・ブリュッセルで行われたシュコダ・ベルギーの記者会見においてこの決定を明かしている。

 ロイクスは、オペル・チーム・ベルギーのアストラGSiを駆って1993年のサンレモ・ラリーでWRCデビュー、トヨタ・チーム・ベルギーのセリカGT-FOURで1997年のラリー・デ・ポルトガルでキャリア最高位となる2位でフィニッシュ、トヨタ、三菱、ヒュンダイ、プジョーのファクトリーチームを渡り歩いたあと、2004年までにWRC で3度のポディウムを飾っている。ちなみにこの3度の表彰台を達成したときのコドライバーはいずれも、いまのVWモータースポーツ・ディレクターを務めるスヴェン・スミーツが務めていた。

 彼は2005年以降、スミーツとのコンビも解消、WRCに出場していないでベルギー選手権などにスポットで参戦、表舞台からは消えたかに見えた時期もあったが、プジョー・ベルギー・ルクセンブルクの207 S2000を駆って2008年にIRC(インターコンチネンタル・ラリーチャレンジ)で3勝、シーズン2位で終えて見事に国際舞台に復活を遂げることになった。2010年にはシュコダ・ベルギーに移籍、40歳を迎えながらもわずか4戦のIRC参戦ながら3度の勝利でシーズンを4位で終えるなど鉄人ぶりを発揮、2011年までに通算で7度のIRC優勝を遂げることになった。

 これほどまでに長く、素晴らしいラリーキャリアをもつにもかかわらず、ロイクスがベルギー・チャンピオンに輝いたのは、意外なことに2013年が初めてだった。彼はその後も今年まで4年連続してベルギー・チャンピオンに輝いたほか、母国の祭典イープル・ラリーでもシトロエンの新鋭ステファン・ルフェーブルやアレクセイ・ルクヤヌクなど並み居る強豪ドライバーを抑えてERC優勝を飾るなど、現役でキャリアを続けることも十分に可能な成績を残していた。

「おそらく、いくつかのイベントでは楽しむために走るだろう。けれど、プロフェッショナル・ドライバーとしてのキャリアに終止符を打つことにしたよ」とロイクスは語った。

「僕のこれまでのキャリアにおける長年のスポンサーの一つは、シュコダを含む、フォルクスワーゲン・グループのベルギー・ディーラーのマーケティング活動によるものだった。僕はこの挑戦を行う時期だと感じたんだ。心のなかでは別のプロジェクトを暖めてきたし、これからは若いドライバーたちを育てる番だと思っている。これほど多くの素晴らしい結果を残すことができて、心からうれしく思っている。これからはサポートに回ってお気に入りのブランドのシュコダで若手ドライバーを育成するためにシュコダをサポートするつもりだよ」