WORLDWIDE2017/12/04

ロッシ、モンツァで記録的な6勝目を達成

(c)Monza Rally Show

(c)HMI

 イタリアのモンツァ・サーキットで行われているモンツァ・ラリーショーは9度のワールドチャンピオンに輝いている伝説のGPライダー、ヴァレンティーノ・ロッシ(フォード・フィエスタRS WRC)が波乱の最終日を制して見事3年連続6度目の優勝を飾り、ティエリー・ヌーヴィル/アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20WRC)は5.7秒差の2位でフィニッシュすることになった。

 ロッシは土曜日のレグ2でPHスポールのシトロエンDS3 WRCを駆るマルコ・ボナノミに対してわずか0.1秒という僅差の首位で終えることになったが、最終日のオープニングSSとなった45kmのマキシ・グランプリ2のステージで6秒差をつけるベストタイム、リードを6.1秒差とする順調なスタートを切ることになった。

 しかし、ロッシはこのステージのあとで行われた車重のチェックで最低重量として定められた1360kgに7kg満たないことが発覚、主催者はロッシに10秒のペナルティを課すことを決定この時点でボナノミが4.9秒差で首位に立ち、ヌーヴィル/ミケルセン組も2.7秒差の2位に浮上することになった。

 しかし、続く7.7kmのSS8マーシャルでヌーヴィル/ミケルセン組は左リヤタイヤをパンクして逆転優勝のチャンスを失い、ロッシがボナノミとの差を2.7秒に縮めることに成功する。

 残された最終ステージはわずか1.35kmにすぎない。だが、ボナノミは2度のコースオフを喫して10秒あまりを失ってしまったためロッシの優勝を許すことになる。

「トロフィーを持ち帰ることができてよかったよ。SS7のあと、あのような愚かな間違いがあったからね」とロッシは語った。

「昨夜装着していたナイトポッドが7kgあったのでそれを外したあと重量の調整ができてなかった。スタート前にチェックしたはずなんだけどね。でも、そのあとどうにかマルコ(・ボナノミ)にプレッシャーを掛けるためにハードにプッシュしたんだ」

 ボナノミの最終ステージの波乱でヌーヴィル/ミケルセン組が2位でフィニッシュ、ボナノミは3位に終わることになった。

 R5クラスは、アンドレア・クルニョーラ(シュコダ・ファビアR5)がイタリア・チャンピオンのパオロ・アンドレウッチ(プジョー208 T16 R5)の追撃から逃げ切って優勝を飾っている。

 また、モンツァ・ラリーショーの表彰式が行われて勝者が讃えられたあと、日曜日の午後は恒例となったモンツァ・マスターズショーが開催されている。

 マスターズショーはこれまでの三日間においてトップ8でフィニッシュしたドライバーで争われるもので、タイムが争いによって4組のなかから勝ち抜けた4人のドライバーによるセミファイナルを経てファイナルが争われる。

 モンツァ・ラリーショーを制したロッシはセミファイナルにおいて最終ステージのドラマによって優勝を失ったボナノミと対決。ここではボナノミに軍配が上がることになった。

 もう一つのセミファイナルでは、ヒュンダイ・モータース・イタリア(HMI)の2台の争いとなり、トニー・カイローリ(ヒュンダイi20WRC)を破ったミケルセン/ヌーヴィルがファイナルに進出、ボナノミとの対決に勝利、マスターズショー2017の栄冠に輝いている。