WORLDWIDE2017/07/17

ロヴァンペラ、またもイタリア選手権初表彰台逃す

(c)ACI Sport

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 16歳のカッレ・ロヴァンペラが7月15〜16日に行われたサンマリノ・ラリーでイタリア・チャンピオンのパオロ・アンドレウッチを上回るスピードをみせて最終ステージを総合2位でフィニッシュ、イタリア・ラリー選手権で初の表彰台を獲得したかに見えたが、ポディウムに向かう最後のロードセクションでテクニカル・トラブルのために無念のリタイアとなった。

 イタリア選手権のなかでももっともタフなグラベルラウンドとして知られるサンマリノ・ラリーは、選手権リーダーのアンドレウッチ(プジョー208T16 R5)が一番手スタートのハンデを背負って出遅れるなか、シュコダ・イタリアのウンベルト・スカンドラ(シュコダ・ファビアR5)がオープニングSSから5連続ベストタイムを奪って主導権を握ることになった。プジョー208T16 R5を駆るロヴァンペラは後方のポジションを味方にSS3で3番手タイムを叩き出し、シモーネ・カンペデッリ(フォード・フィエスタR5)に続く3位に浮上することになった。

 ロヴァンペラは、午後のステージで挽回して2.7秒差まで迫ってきたアンドレウッチをSS7〜8で2連続ベストタイムで突き放して初日の3位を死守、アンドレウッチはパンクによりロヴァンペラから29秒遅れの4位で折り返すことになった。

 しかし、二人の対決はこれで決着がついたわけではない。最終日は4SS/57.94kmという2つめのステージでカンペデッリがクラッシュでリタイアとなり、ロヴァンペラが2位浮上するも、アンドレウッチが猛追を開始して最終ステージを前にロヴァンペラの8.8秒背後の迫ることになる。

 52歳のイタリア・チャンピオンと16歳の新人との対決となった最終ステージだが、コースにかき出された石をヒットしたアンドレウッチが1分15秒ロスしたために万事休す、ロヴァンペラが2位で逃げ切り、記念すべきイタリア選手権での初のポディウムを獲得したかに見えたが、彼はポディウムに向かうロードセクションでバルブセンサーの問題で無念のリタイアとなってしまった。

「なんといっていいか、僕らにとって2位という初の表彰台になるはずだったが、ポディウムに向かう最後のロードセクションでメカニカルトラブルでリタイアすることになってしまった」とロヴァンペラは語った。

「初日からとにかく何事も起きないように務めてきたが、いくつかのステージウィンが僕らを勇気付けてくれた。首位から29秒差で最終日をスタートすることになったが、最後のステージまではすべてが順調に行っていたんだ。僕らにとっては不運な結果になったが、来週のラトビアではまたトライするよ!」

 優勝したスカンドラは、初日と最終日ともレグを制して選手権ポイントでアンドレウッチに肉薄したかに見えたが、ロヴァンペラのリタイアでアンドレウッチが2位に繰り上がったことで、彼は15.5ポイント差をつけて引き続き選手権をリードすることになった。

 ロヴァンペラより4日年下の16歳、ボリビア出身のマルキート・ブラチア(フォード・フィエスタR5)もロヴァンペラに見劣りしない速さをみせて初日を終えて5番手につけたが、最終日の朝、惜しくもメカニカルトラブルでストップすることになった。