ERC2017/09/30

ロヴァンペラ、フィエスタR5でERCデビュー

(c)ERC

 フィンランド出身のカッレ・ロヴァンペラは、国際イベントにデビューする舞台として、FIAヨーロッパ・ラリー選手権のシーズン最終戦ラリー・リエパーヤを選んだ。

 2年続けてラトビア・チャンピオンに輝いたロヴァンペラは、当初、昨年と同様にERCと併催されるラトビア選手権の最終戦のみに参戦するものと見られていたが、29日に発表されたエントリーリストで、彼はERCにもダブルでエントリーをしており、カイエタン・カイエタノビッチやアレクセイ・ルクヤヌクとどのようなバトルを演じるのか注目される。

 元世界チャンピオンのハッリの息子であるロヴァンペラは、17歳の誕生日を迎えて5日後となる10月6日から10月8日にかけてラトビアで開催される高速のグラベルイベントのラリー・リエパーヤでMスポーツのフォード・フィエスタR5を駆る。

 ロヴァンペラは10月末に開催されるラリーGBで世界ラリー選手権へのデビューを予定しており、ラリー・リエパーヤでは初めてドライブするフィエスタR5に慣れることも目的となる。

「僕は良い競争になるのを楽しみにしている。とは言っても、それは僕がフィエスタR5で走る初めてのラリーなので、当然マシンのセットアップとマシンをよく知ることに集中するつもりだ」

 ロヴァンペラは2016年はラリー・リエパーヤの国内選手権だけに出場して、ERCには出場していなかったが、コリン・マクレーERCフラットアウト・トロフィーを受賞している。

「僕はその頃よりもスピードを得て、ペースノートも改善したと思う。僕のプレッシャーは、自分によるものだけだ。僕は常にもっと上手くなるために自分をプッシュしているからね」

 将来の世界チャンピオンを期待されているロヴァンペラは、2013年にラトビアの国内選手権でデビューを果たした。ラトビアでは、運転免許証を取得するのに十分な年齢に達する前に、特別な許可を得てラリーを行うことが許可されている。彼は2016年にはR5マシンを駆った最初のシーズンにもかかわらず、LRC1タイトルを獲得した。そして2017年にはラトビアと母国フィンランドでのイベントに加えて、イタリア選手権にも参戦した。

 彼はラリー・リエパーヤで、ERCプライオリティ・ステータスを保持する32人のドライバーのうちの1人となり、トップクラスのR5カーで競う11人のうちの1人となる。2018年の彼のプログラムは世界ラリー選手権に焦点を当てているが、他の若手ドライバーや経験豊かなドライバーと高いレベルで競争する経験を積むために、ERCイベントに限定的に参戦することを検討中だ。

「ERCにはフィンランド出身のドライバーが多く参戦するので、レースに最適な場所だ。僕は来年WRCでドライブするが、おそらくERCのイベントにもいくつか参戦する」

 ロヴァンペラのコドライバーは、同じくフィンランド出身のヨンネ・ハルトゥーネンが務める。

 18歳と227日という史上最年少でF1グランプリに優勝したマックス・フェルスタッペンとメディアでよく比較されることについて、ロヴァンペラは次のように語った。

「その話は聞いたよ。とても面白いね。僕たちがそれぞれのマシンでうまくやっていることは間違いない」

 Mスポーツ代表のマルコム・ウィルソンは、ロヴァンペラのERCデビューについて、次のようにコメントした。

「我々は我々のマシンに、ラリーの全く新しい才能を迎えることを喜んでいる。我々は、ERCのレギュラードライバーたちに対して彼がどんなパフォーマンスを見せるか楽しみにしている。彼がフォード・フィエスタR5で参戦するのはこれが初めてだが、彼のラトビアの経験は、彼のパフォーマンスを助けるはずだ」