WRC2019/08/03

ロヴァンペラがWRC2プロ独走、勝田がWRC2の3位

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 ラリー・フィンランドのWRC2カテゴリーでは、2連勝中のピエール-ルイ・ルベー(シュコダ・ファビアR5エボ)が初日をリード、ハットトリックに向けて大きく前進しており、トヨタGAZOOレーシング・ラリーチャレンジプログラムの勝田貴元も新しいフォード・フィエスタR5 Mk2をまだ完全に掌握できてないながらもコンマ1秒を争う激しいバトルを続けながらWRC2の3位につけている。

 金曜日のオープニングSSでは、地元のエミル・リンドホルム(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)は1kmあたり0.6秒近い驚くべき速さをみせてリードを奪ったが、SS3でクラッシュで戦列を離れることになった。代わって首位に立ったルベーは6つのスペシャル・ステージを連続で制すると、49.6秒をリードしてこの日を終えている。

 ルベーの後方には、地元フィンランドのヤリ・フットゥネン(ヒュンダイi20R5)が続き、これに勝田が数秒差で続く展開だったが、フットゥネンはパンクによって1分近く失って4位に後退している。これで勝田が2位に浮上したが、その背後には、朝のループでリヤを大きくクラッシュさせながらも午後のループで力強い走りを見せたニコラ・グリアジン(シュコダ・ファビアR5)が迫ってきた。二人が終盤のステージでみせた激しいバトルはこの日のWRC2でハイライトともいえるものだったが、グリアジンが勝田にわずか0.1秒差をつけて2位でこの日を終えている。

 4位はフットゥネン、世界ラリークロス選手権王者のヨハン・クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)が5位で続き、そしてさらに4分以上後方の6位には、破損したホイールの交換のためにストップし遅れたヘニング・ソルベルグ(シュコダ・ファビアR5エボ)が入っている。

 トミ・トゥキアイネン(シュコダ・ファビアR5)、グレゴアール・ムンスター(シュコダ・ファビアR5)はリタイアとなっている。

 ラリー・フィンランドのWRC2プロ・カテゴリーではシュコダ・モータースポーツのカッレ・ロヴァンペラ(シュコダ・ファビアR5エボ)がすべてのステージで最速タイムを揃え、他を寄せ付けない独壇場となっている。

 オーバーステアの問題を抱えながらも、シリーズ4連勝を目指すロヴァンペラは、朝の森林ステージで早くも1分15秒近いリードを築いている。

 ロヴァンペラは、サスペンションのセッティングに変更を加えたことでクルマのハンドリングが修正された午後の走行でさらにアドバンテージを広げると、エリック・カミリー(フォード・フィエスタR5 Mk2)に対し2分15.1秒差をつけることとなった。

 カミリーは今回、新しいフィエスタR5をデビューさせており、徐々にクルマに慣れ親しむとともにそのペースも上がっている。

 1年前のWRC2カテゴリーのウィナー、エーリック・ピエタリネン(シュコダ・ファビアR5)は、最初のオイッティラ・ステージでクレストを越えた先のナローセクションでクラッシュしてしまい、今回は早期に離脱することになった。彼は明日もリスタートはしないという。