WRC2018/10/28

ロヴァンペラがWRC2首位に、カミリーはリタイア

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 ラリー・デ・エスパーニャの土曜日、WRC2カテゴリーでは、シュコダ・モータースポーツから参戦するカッレ・ロヴァンペラ(シュコダ・ファビアR5)が、ウェット・コンディションにも対応力を発揮し、22.0秒のリードを築いてこの日のレグを終えている。

 レグ1をリードしていたエリック・カミリー(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)は、ウェットコンディションでペースが上がらず、ロヴァンペラにSS9で首位を明けわたしたが、挽回を図る前にSS11でギヤシフトのトラブルが生じたことでマシンストップ、19分あまりも遅れてステージをゴールしたが、結局その問題を修理できず、次のステージの前にリタイアすることとなった。

 ロヴァンペラが最速タイムを記録しているのは、最後のサロウ・ストリート・ステージだけとなっているが、それでも彼は、雨でずぶぬれのになったターマックのステージで常にチームメイトであるヤン・コペツキ(シュコダ・ファビアR5)のペースを上回っていた。

 ロヴァンペラは語る。「僕たちにとっては、滑らかなターマックのステージにウェット・コンディションというちょっと未知の部分への一歩になったけど、そこからトップで抜け出すことができたのは本当に凄いことだ!僕たちはミスなく、朝の時点からすぐに自分たちのぺーズを掴むことに成功した。そして明日の最後の4つのステージを前に、僕たちは今年のWRC2王者でチームメイトのヤン・コペツキに22秒差つけてWRC2をリードしているんだ!」

 今年のWRC2王者を確定させたコペツキは、この日の7つのステージで2つのステージウィンを獲得しているが、このカテゴリーで今季これまでに5勝をもたらすことになった彼のそのペースを掴むまでには至らず、2位にとどまっている。

 ニル・ソランス(フォード・フィエスタR5)はホームイベントで力強い走りを披露し、3つのステージを制してコペツキに僅か0.3秒差に肉薄する3位につけている。

 4位には、新しいフォルクスワーゲン・ポロGTI R5を駆るペター・ソルベルグが入っている。2003年のWRC王者は朝のウェット・コンディションに苦しんでいたが、午後のループではペースを掴んでいる。

 カイエタン・カイエタノビッチ(フォード・フィエスタR5)が5位に上がりソルベルグの5.6秒差に迫っている。6位に入っているのはペターの兄のヘニング・ソルベルグ(シュコダ・ファビアR5)だ。前方のクルーたちがトラブルに見舞われる中、クリーンな走りでポジションを上げている。

 金曜日にサスペンションを壊したトヨタGAZOOレーシングの育成ドライバーである勝田貴元(フォード・フィエスタR5)は、土曜日にリスタート、これまで体験したことのなかった雨のターマックで11位で続いている。

 カミリーとともにリタイア・リストに名を連ねたのは、SS13でオフしたシモーネ・テンペスティーニ(シトロエンC3 R5)だ。マルキート・ブラチア(シュコダ・ファビアR5)もSS9でコースアウトして今回2回目のリタイアとなった。ヒュンダイ開発ドライバーのヤリ・フットゥネン(ヒュンダイi20 R5)もテクニカル・トラブルによりレグを完走できていない。