Raid2023/01/15

ローブ、ダカール史上初のステージ6連勝記録達成

(c)RedBull Content Pool

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 ダカール・ラリーは土曜日に第13ステージが行われ、バーレーン・レイド・エクストリームのセバスチャン・ローブ(プロドライブ・ハンターT1+)がダカール史上初のステージ6連勝を記録した。

 ローブはラリー2日目に多重パンクで39位へと転落、さらにさらに第5ステージのクラッシュでトップから1時間50分あまりも遅れて総合優勝争いから脱落したが、その後は快調なペースで追い上げ、第8ステージで勝利を手にして以来、負けなしの快進撃を続けて第12ステージではついに2位へと浮上していた。

 シェイバとアル・ホフフ間の154kmの第13ステージを迎えた土曜日は、サウジアラビアのイベントを象徴する壮大な砂丘を舞台とした最後のステージとなった。ローブは総合トップのトヨタGAZOOレーシングのナッサー・アル-アッティーヤ(トヨタGRハイラックスDKR T1+)に5分28秒差をつけてトップでフィニッシュ、6ステージ連勝を達成した。

 ローブはこの結果、1989年にプジョーを駆ってダカールのヒーローとなったアリ・バタネンの記録を抜いて、ダカール連続ステージ勝利数6回の記録保持者となった。また、ローブは先週の第4ステージでも勝利しており、2011年のサインツ以来となる一戦で7度のステージ勝利を達成したドライバーとなった。

「記録は必ずしも目標ではなかったけれど、素晴らしいことだ。差が小さかったし、2位のポジションを固めたかったんだ。砂丘のスタートからペースはラクだったので、チャンピオンシップのポイントも重要なので、プッシュしたんだ。視界が悪いので砂丘はジャンプしにくかった。砂の上ではいいフィーリングで強いペースを出せたし、自信をもって走ることができたよ」とローブは語っている。

 アル-アッティーヤは総合トップの座を守るために大きなリスクを冒さずに保守的な走りをし、選手権のポイントのためにも各ステージで3番手以内に入ることに集中するとしていたが、完璧なペースで土曜日を2番手タイムでゴール、1時間21分という大差をつけて首位をキープ、5度目のダカール勝利まで残すところあと1日となった。

「砂丘が多く、本当に面白いステージだった第13ステージを乗り切った。いいポジションで2番手を獲得できたし、最後まで1位をキープできたのはうれしい。チャンピオンシップでは、ステージポイントのための今日のように好成績を残すことが重要だが、僕にとって本当に重要なのは、ダカールで勝つことだ。素晴らしい戦いだったので、あとはタイトルを持ち帰るだけだ」とアル-アッティーヤは語っている。

 オーバードライブ・レーシングのルーカス・モラエス(トヨタ・ハイラックスT1+)は前日にローブに抜かれて総合3位に後退したが、このポジションをキープするためにもはや無理をせずに安定した走りをみせてフィニッシュ、14分遅れで続いており、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得することになりそうだ。

 4位にはジニール・ド・ビリエ(トヨタGRハイラックスDKR T1+)、5位にはヘンク・ラテガン(トヨタGRハイラックスDKR T1+)が8分という僅差で続いている。

 ダカール最終日には、アル・ホフフからダンマームまでの136kmが残されるのみだ。