Raid2019/01/12

ローブ、ダカール最長ステージを制す

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 2019年ダカール・ラリーは11日、前半戦最後のマラソンステージとなる第5ステージを迎え、PHスポールのセバスチャン・ローブ(プジョー3008 DKR)がこの日の戦いを制してステージ勝利を獲得することになった。

 ローブは前日、第3ステージでのナビゲーションミスによる遅れを挽回するチャンスを3度のパンクで失っており、今大会最長ステージとなったタクナ〜アレキパの519kmにおいてふたたび果敢な走りをみせてタイムを10分あまりも縮めてみせた。それでも首位を快走するトヨタGAZOOレーシングSAのナッサー・アル-アッティーヤ(トヨタ・ハイラックス)との差はまだ40分と大きく開いている。

 首位争いはアル-アッティーヤが、13度の勝者であるステファン・ペテランセル(MINIバギー)に対して8分55秒をリードしてこの日をスタート、終盤まで二人は拮抗した区間タイムの争いを繰り広げたが、残り40km地点でペテランセルがスタックしてしまう。ペテランセルはこれで25分をロス、2位はキープしたものの、アル-アッティーヤとの差は24分42秒へと広がってしまった。

「最後までいいペースだったが、パウダーのような砂丘でスタックしてしまった。まるで粉雪のようだったよ。たった1メートル外れただけで完全にマシンが動かなくなった。プレートを使っても脱出できなかった。我々はナニ(・ローマ)を待って、やっと抜け出すことができたんだ」とペテランセルは語った。

 アル-アッティーヤは、ステージに勝利したローブに10分の挽回を許したが、そのことはまったく意に返していない。彼はペテランセルへのリードを拡大したことを知って、満足した気持ちを隠すことができなかった。

「セブ(=ローブ)は失うものがないからね。危険なのはステファン(・ペテランセル)だったので、僕は彼に集中する必要があった。最後のパートはどこへ道が向かっているのか見えなかったし、悪夢だったよ。しかし、いいギャップを築くことができたし、うまくいったよ」とアル-アッティーヤは語っている。

 ナニ・ロマ(MINI ALL4レーシング)が3位をキープ、3分40秒の僅差でクロスカントリー王者のヤクブ・プシュゴンスキ(MINI ALL4レーシング)が4位で続くが、二人とも首位からは30分あまりの遅れとなっている。

 カルロス・サインツ(MINIバギー)は22位からスタート、ローブとステージ勝利を争う速さをみせて、総合順位での追い上げが期待されたが、終盤で砂丘につかまり30分をロス、それでも16位まで挽回してきた。

 2019年のダカール・ラリーはアレキパでの1日の休息日をおいて、日曜日に再開する。

■ダカール第5ステージ順位
1.N.アル-アッティーヤ(トヨタ)17h19m53s
2. S. ペテランセル(MINI)+24m42s
3. N.ローマ(MINI)+34m33s
4. J.プシュゴンスキ(MINI)+38m12s
5. S.ローブ(プジョー)+40m00s
6. C.デプレ(MINI)+1h12m47s
7. H.ハント(プジョー)+1h59m55s
8. M.プロコップ(フォード)+2h13m57s
9. B.ガラフリック(MINI)+2h18m20s
10. B.ヴァナガス(トヨタ)+2h44m41s
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22. C.サインツ(MINI)+4h40m38s
26. G.ドゥ・ヴィリエ(トヨタ)+5h55m15s