Raid2022/01/10

ローブが第7ステージで勝利、2位を奪還

(c)ASO/DPPI

(c)ASO/DPPI

 ダカール・ラリー2022の後半戦が9日の第7ステージでスタート、バーレーンレイド・エクストリームのセバスチャン・ローブ(BRXハンター)が今大会2度目のステージ勝利を獲得して2位を取りかえし、総合トップを快走するトヨタGAZOO レーシングのナッサー・アル-アルアッティーヤ(トヨタGRダカールハイラックス)との差を44分59秒に縮めている。

 リヤドの休息日のあと、後半戦最初の第7ステージは、リヤドからアル・ダワディミまでの402kmで争われた。連続する砂丘とともに今大会で初めてアスファルトのセクションが設けられたステージは、オープニングウィークのいくつかのステージと同様、各地で発生した雨で多くのコースが流されたため、ナビゲーションはより困難なものになり、休息日を終えてラリーを再開したクルーにとって試練となった。

 金曜日の第6ステージでナビゲーションのミスにより23番手タイムで3位に後退したローブは、その有利なポジションを生かして第4ウェイポイントでトップに躍り出た。ローブはその後もペースを緩めることなく、アル-アッティーヤとの差を5分26秒も縮めるトップタイムでこの日をフィニッシュした。

「ゴール50キロ手前で燃料システムにトラブルが発生したためエンジンのパワーが落ちてしまい、終盤はかなりタイムが落ちた。それでもトップでゴールできたのだからよかった。僕らの立場は強くはないし、戦略もない。自分たちの仕事をこなして、結果を見るだけだ」とローブは語っている。

 総合トップのアル-アルアッティーヤは、終盤でカルロス・サインツ(アウディRS Q e-tron)を抜いてこの日2番手タイムでフィニッシュすることになった。彼はローブに大きくタイムを縮められたが、44分59秒をリードしている。

「ダカール2週目は全く違うレースになる。朝はアタックをせず、ステージ後半に持ち越した。多くのライバルが後方からスタートしたので、勝敗はこれからだよ。どんな戦略にも従っていない。スペシャルステージで勝てるポジションにいるのなら、それを逃すわけにはいかないが、優先順位は日々全力で走ることで、ダカールの最後に努力が報われることを望んでいるだけだよ」とアル-アルアッティーヤはこの日をふりかえっている。

 3番手にはサインツ、4番手には最終セクションでオーバードライブのヤジード・アル-ラジ(トヨタ・ハイラックス)を抜いたステファン・ペテランセル(アウディRS Q e-tron)が続いている。サインツは総合21位、ペテランセルは総合65位となっている。また、アル-ラジはローブから10分遅れでフィニッシュしたため、3位へと後退することになった。

 この日もコースオープナーたちはナビゲーションに苦しむことになり、第6ステージでトップだったオーランド・テラノバ(トヨタGRダカールハイラックス)は18分近くをロスして11番手タイム、第6ステージで2番手タイムだったアウディのマティアス・エクストローム(アウディRS Q e-tron)はわずかにマシだったが、ローブから14分遅れの8番手タイムとなっている。

 最初のチェックポイントでトップに立っていたトヨタGAZOOレーシングのヘンク・ラテガン(トヨタGRダカールハイラックス)は、チームメイトのジニール・ドゥ・ヴィリエ(トヨタGRダカールハイラックス)が198km地点でマシントラブルのためにストップしたため、そのアシストのために第4ウェイポイントの手前で引き返すことになった。

 ドゥ・ヴィリエは5時間のペナルティが取り消されて総合4位に復活していたが、この不運なトラブルで1時間47分を失ってしまい、8位に後退している。