Raid2023/01/03

ローブが致命的遅れ、アル-アッティーヤが2位浮上

(c)RedBull Content Pool

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 2023年ダカール・ラリーの第2ステージが月曜日に行われ、トヨタGAZOOレーシングのナッサー・アル-アッティーヤ(トヨタGRハイラックスDKR T1+)が初のステージ勝利を挙げて2位へと浮上したが、セバスチャン・ローブ(BRXハンターT1+)は幾度ものパンクによって1時間21分もロスしたため、期待された初勝利のチャンスはほとんどなくなってしまった。

 ダカール2023の第2ステージはシーキャンプからアルウラまでの430kmとなり、序盤から岩や石が多く、タイトでツイスティなコースでマシンとクルーのサバイバルの力と同じに勝負運も試されることになった。初日をリードしたカルロス・サインツ(アウディ RS Q e-tron E2 T1-U)に次ぐ総合2位で月曜日をスタートしたローブは、最初のパンクですぐにリカバリーモードに入ることを余儀なくされ、中間地点ではおよそ20分をロスタイム、さらに270km地点でさらに1時間近いタイムをロスし、最終的にはトップタイムのアル-アッティーヤに1時間21分もの差をつけられて総合26位まで後退してしまった。

「3本のパンクをしてしまい、本当に酷い日になってしまった。ステージの序盤の完全に荒れた道路で最初のパンクをしたんだ。本当にひどいステージで、僕たちはそのあとできる限り安全に走っていたにもかかわらずさらに2本パンクしてしまった。時速60kmでまっすぐ走っただけだから、これ以上どうすればよかったのかわからない」

 ローブは、チームメイトからタイヤを譲ってもらうためにオルランド・テラノヴァ(BRXハンターT1+)のアシストを待ったため、さらに大きく遅れてしまったと説明した。

「最後のパンクの修理に苦労したので、ステージを終えるのにかなり時間がかかってしまった。マシンの調子は良かったので残念だよ」

 アル-アッティーヤもまたステージ序盤にパンクを喫するなどスタートは悪かったが、首位のサインツに5分以上の大差をつけるトップタイムでフィニッシュ、7分以上も遅れた初日の6位から挽回、2分12秒差の2位へと浮上している。

「絶対にアタックして良いステージを走らなければならない時だった。スタートは簡単だと思っていたけれど、本当にトリッキーだった。それでもアタックして良いステージにすることができたよ」とアル-アッティーヤは語った。

「岩が多くてナビゲーションも簡単じゃなかったから、今日はライバルたちにもいろいろな問題が起きたと思う。2日目を良いステージにできたことは、本当にとてもうれしいよ。序盤はパンクが1回あったが、その後の石ころの多い場所では慎重に走るようにしたんだ。砂丘ではプッシュできたので、とても満足している」

 総合成績では、アウディのサインツが引き続きトップを守り、アル-アッティーヤが2分12秒差の2位へと順位を上げ、センチュリー・ファクトリー・レーシングのマティユー・セラドリ(センチュリーCR6-T T1-2)が24m55秒差で3位につけている。MDラリーのシモン・ビッツェ(オプティマス・エボ4 T1-2)がさらに1分弱遅れて4位、トヨタGAZOOレーシングのジニール・ド・ビリエ(トヨタGRハイラックスDKR T1+)がヤジード・アル・ラジ(トヨタ・ハイラックスT1+)を抜いて5位につけている。

 アウディ・スポーツはステファン・ペテランセル(アウディ RS Q e-tron E2 T1-U)が2本のスローパンクをだましだまし走り切って8位につけているが、プロローグの勝者であるマティアス・エクストローム(アウディ RS Q e-tron E2 T1-U)は初日にウェイポイントを通過できなかったため15分のペナルティを受けたあと、2日目もパンクで遅れてしまい、さらにアクシデントに見舞われたバイクライダーを助けるためにラリーレイド規定に従ってストップ、48分遅れの15位となっている。

 また、初日4位につけたGCKモータースポーツのゲラン・チシェリ(ハンターT1+)はスペアタイヤを使い果たし、チームメイトのサポートを待つためステージ途中でストップせざるを得なくなったため3時間34分遅れの41位まで遅れてしまった。