ERC2020/07/22

今週末のERCローマ、無観客での開催へ

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 ヨーロッパ・ラリー選手権の開幕戦として7月24-26日に行われるラリー・ディ・ローマ・カピターレは、観客を一切入れず、「クローズドドア」の状態で開催することを発表した。

 新型コロナウイルスのパンデミックによってシーズンが中断してきたが、再開後、最初の国際イベントとしての開催が注目されたラリー・ディ・ローマ・カピターレは、新しいWebプラットフォームを構築し、ドライバー、チームなどすべてのイベント関係者については個人情報を事前登録して立ち入ることができるエリアを制限し、ソーシャルディスタンスを守るために観客の入場数を制限しつつも、同様に事前登録を行って観戦エリアでの観戦を認める方針を打ち出してきた。

 しかし、先週水曜日に行われたイベントの記者会見において、イベント主催者のモータースポーツ・イタリア代表のマックス・レンディナは、「クローズドドア」の状態で開催することを発表していた。

 これによってラリー・ディ・ローマ・カピターレはイベントの中心となるすべてのエリアで観客を許さないことになり、スタート・フィニッシュセレモニーが行われるカステル・サンタンジェロ城、フッジのサービスパーク、リグループ、ラリーエリアは技術スタッフのみが入場可能で、メディア関係者も入場可能となる。

 主催者はコースに来ることができないファンのためにラリーの中継を拡大、ユーロスポーツ、ACIスポーツのソーシャルチャンネル、RAIスポーツ、ユーロスポーツ、MSモーターTVなどのテレビネットワークを利用したライブストリーミングやテレビ中継が行われるという。

「我々にとってラリーは閉鎖されたドアの中で行われるため、観客はラリーエリアに入ることができない。スタッフの健康状態を確認するためのトリアージエリアが設けられて体温の測定がチェックされる」とマックス・レンディナはコメントした。

 また観戦エリアは設けられないが、主催者は、ファンがステージに行かないように求めるとともに、それでも不謹慎なファンがステージに行くことを決めた場合は、フェイスマスクを着用し、ソーシャルディスタンスを守る必要があると訴えた。

「我々はステージに沿っていつものように観客エリアを設けることはしない。ステージに沿っているすべての人々と住民は、外でもフェイスマスクを着用し、社会的な距離を保ち、自粛するように求めたい。ファンにはメディアの中継が広範囲に及ぶことを改めて強調しておきたいと思う。これは異例のラリーだが、今日、団結して責任を持てば、モータースポーツの世界でもすぐに正常な状態に戻るはずだ」