JAPAN2020/08/03

全日本4カ月ぶり再開、鎌田卓麻がラリー丹後優勝

(c)Takeshi Sakuma

(c)Takeshi Sakuma

 新型コロナウイルスの流行で中断してきた全日本ラリー選手権は、8月1-2日のラリー丹後でおよそ4カ月半ぶりに再開され、鎌田卓麻/鈴木裕(スバルWRX STI)が優勝を飾り、奴田原文雄/佐藤忠宜(三菱ランサーエボリューションX)が2位でフィニッシュすることになった。

 今季の全日本ラリー選手権は、昨年秋の台風災害で開幕戦ラリー嬬恋はキャンセルとなり、事実上の開幕戦となった3月の第2戦新城ラリーもコロナウイルスの影響によって無観客で開催されていたが、梅雨明けの京都府丹後半島を舞台としたラリー丹後で待望の再開を果たすこととなった。

 ラリーは初日から鎌田と奴田原による激しいベストタイムの応酬戦となった。オープニングSSを制したのは鎌田だったが、すぐに奴田原がベストタイムでトップを奪い返す。そのあとも二人は互いに譲らず、この日行われた6つのステージを分け合い、鎌田が4.7秒リードしてラリーを折り返す。

 その夜、雨がコースを濡らしたものの、最終日も朝から太陽が照りつけ、瞬く間にステージはドライとなる。鎌田は、奴田原をはじめ後方からの追い上げを許すことなくさらにペースをアップ、じわじわとその差を広げることに成功、最終的に17.7秒差をつけて今季初勝利を飾ることになった。

 奴田原からやや遅れた3位表彰台は、新井敏弘(スバルWRX STI)と新井大輝(スバルWRX STI)によるバトルとなった。ともにセッティングが合わないまま、トップの2台に1分20秒近いリードを許すことになったが、新井敏弘が新井大輝に4.5秒差をつけて最終日を迎えることになったが、新井敏弘はセッティング変更が裏目に出てしまいSS7でミス、新井大輝が新城ラリーに続いて3位でフィニッシュすることになった。

 また、初日、3位につけながらボールジョイントの破損でリタイアとなった勝田範彦(スバルWRX STI)が無念を晴らすかのように最終日の4ステージともベストタイムを奪っている。

 JN-2クラスは、上原淳/漆戸あゆみ(ホンダ・シビック)、JN-3クラスは竹内源樹/木村悟士(スバルBRZ)、JN-4クラスは高橋悟志/立久井和子(スズキ・スイフト)、JN-5は天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツ)、JN-6は明治慎太郎/里中謙太(トヨタ・ヴィッツCVT)がそれぞれ優勝を飾っている。

 次戦の全日本ラリー選手権第9戦ラリー北海道は9月12-13日、北海道十勝地方で開催予定となる。