WRC2019/12/13

勝田、来季はヤリスでジャパンを含む全8戦に

(c)Toyota

 
 日本人WRCドライバーを輩出することを目標とするトヨタGAZOOレーシング・ラリーチャンレンジプログラムは、来季、さらに重要なステップを踏みだす。トヨタGAZOOレーシングは、勝田貴元が2020年のラリー・ジャパンを含む世界ラリー選手権の8戦にヤリスWRCで参戦するプログラムを発表した。

 勝田は2019年、WRC2選手権にR5マシンで7戦出走し、ラリー・チリでは優勝を果たしている。また、シーズン前半にヤリスWRCで参戦したフィンランド・ラリー選手権では2戦2勝という結果も残しており、勝田のこのような着実な成長を加速させるべく、シーズン後半にはWRCラリー・ドイチェランドとラリー・デ・エスパーニャではヤリスWRCを駆ってトップカテゴリーへ参戦している。

 勝田は、この2戦では事前に決めた目標をしっかりと達成し、貴重な経験を積んだことから、本プログラムはWRCレギュラードライバーとなるため、更なるマイルストーンを設定しました。来シーズンはWRCトップカテゴリーへの参戦数を今シーズンより増やし、欧州7戦と母国である日本の計8戦とした。コドライバーは引き続き経験豊富なダニエル・バリットが務める。

 勝田は新しいシーズンの開幕が待ちきれないと語った。

「まずこの素晴らしい機会をつくってくださった皆様に感謝の気持ちをお伝えしたいです。2020年は新たな挑戦になります。今年参戦したラリー1戦1戦全てがとても良い経験になりました。中でもWRCトップカテゴリーに参戦できたことはとても大きなステップになりました。今年ヤリスWRCで参戦したラリーからの学びは多く、トップを目指すためにはドライビング技術やペースノートのレベルを上げることが必要だということが分かりました。来シーズン、自分がどこまで成長できるか本当に楽しみです。年間通して良い走りをお見せできるよう頑張ります。シーズンの幕開けに向けて本当に気持ちが高まっています」

 ラリーチャンレンジプログラムを監修するトミ・マキネンは次のようにコメントした。

「タカは今年ヤリスWRCで実戦に臨み、いくらかの経験を積んだ。今週、ラリー・モンテカルロに向けたテストにも参加したことで、彼はクルマの挙動など、WRカーにさらに詳しくなり、ドライビング技術も向上している。今年のラリー・スペインではいくつかのステージで、特に2回目の走行で好タイムを記録した。今は更なる経験を積むことが必要で、経験によりタカはもっと成長するだろう。2020年に参戦するラリーでは、良い走りを見せてくれると確信している」

■勝田の2020年参戦予定スケジュール:
1月23-26日 ラリー・モンテカルロ
2月13-16日 ラリー・スウェーデン
5月21-24日 ラリー・デ・ポルトガル
6月4-7日 ラリー・イタリア・サルディニア
8月6-9日 ラリー・フィンランド
10月15-18日 ラリー・ドイッチュランド
10月29日-11月1日 ラリー・グレートブリテン
11月19-22日 ラリー・ジャパン