勝田貴元は、今シーズン最も安定しているWRCドライバーという記録を維持しながらも、EKOアクロポリス・ラリー・ギリシャを残念な気持ちで後にした。
トヨタGAZOOレーシングWRTニュージェネレーションズから参戦する勝田は、今月行われたWRC第10ラウンドで、GRヤリスRally1のドライバーの中で最も良い成績を収め、6位入賞を果たし、総合ランキング5位を堅持した。
勝田は今季これまでの全てのラウンドで8位以内に入っている唯一のドライバーだが、ギリシャでは自身のパフォーマンスに悔しい思いをした。セットアップの問題からトラクションを得ることが難しく、また起伏の激しいグラベルステージで自信を持つことができなかった。
イベント終了後、WRC.comの取材に応じた勝田は、自身の一貫性に対する称賛を一蹴し、より高いパフォーマンスが必要だと語った。
「スピードがなかった」と勝田は語った。「どのステージでも良いフィーリングが持てず、なかなかグリップを掴むこともできず、常にマシンと格闘していた」
「もちろん、安定しているのはいいことだが、もっと競争力のある一貫性が欲しい。それが今の僕の目標のひとつだ。今は競争力を持てるラリーもあれば、このラリーや他のラリーでは競争に絡めなかった」
「それが僕が改善する必要がある点であり、特にギリシャはチーム全体にとってもかなり難しい週末だった。チームは、僕たちがどうすれば立ち直れるかを知っているので、ニュージーランドに向けて全員が良くなっていくだろう」
勝田は来週9月29日から10月2日にかけて開催されるレプコ・ラリー・ニュージーランドが表彰台獲得の絶好の機会だと考えている。
オークランドを拠点とするこのイベントは、2012年以来初めてWRCカレンダーに復帰する。Rally1の主要ドライバー11人のうち、過去にこのイベントを経験しているのはわずか4人だ。
「ニュージーランドがとても楽しみだ」と彼は笑顔を見せた。「もう少し公平な競争になると思うし、高速でツイスティで素敵なステージがあると聞いている。行くのが本当に楽しみだ」