WRC2019/04/02

勝田貴元、コルシカWRC2で4位フィニッシュ

(c)Toyota

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 TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムの勝田貴元が、世界ラリー選手権(WRC)第4戦ツール・ド・コルスのWRC2選手権カテゴリーに、コドライバーのダニエル・バリットと共に参戦、4位でフィニッシュした。

 険しい山岳地帯が広がるコルシカ島のステージは曲がりくねり、直線区間が少ないのが特徴だ。道幅は非常に狭いところも広いところもあり、路面に関してもフラットで良い舗装状態のところもあれば、舗装が劣化して砂利道のようになっている荒れた区間もあり、全体的に非常にトリッキーなコースとして知られている。勝田にとってツール・ド・コルスに昨年に続き2回目となるが、昨年と比べるとステージ全体の75%が新しくなったため困難へのチャレンジとなった。

 競技初日のデイ1は島の南部で6SSが行なわれ、勝田は9位と上々のスタート、デイ2は島の北部が舞台となり、昨年と重なるコースもいくつかあったため勝田はペースをアップ、攻めるところと抑えるところのメリハリをつけた走りで、好タイムを刻んでおり、SS11では今大会のベストとなる2番手タイムを記録している。

 勝田は土曜日、ライバルの後退もあって5位に順位を上げ、最終日にはさらにポジションをひとつ上げて4位という好結果で2度目のツール・ド・コルスを走破した。

 勝田はトリッキーなコルシカのターマックで貴重な経験を積むことができたと週末をふり返った。

「決して簡単なラリーではありませんでしたが、それでも非常に楽しめました。昨年はこのツール・ド・コルスとスペインでターマックのドライビングについて多くを学び、自分のパフォーマンスは以前よりも上がりました。昨年と比べたら、ドライビングもペースノートも大きく進化していると思います」

「このラリーのステージはそれぞれキャラクターが大きく異なり、とてもトリッキーです。特にトリッキーなステージではあまり激しく攻めず、コースアウトしないような走りに徹する戦略でしたが、いくつかのステージでは良いタイムが出て、スピードを証明することができました。予め立てた戦略通りの走りができて満足しています。今回は経験を積むことを最重視して戦ったので、結果はあまり期待していませんでした。それだけに、4位でフィニッシュできて嬉しく思います。チームと、このラリーで多くの支援をしてくれたコドライバーのダンに、感謝します」

 TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムのコーチを務めるユホ・ハンニネンは次のように評した。

「3日間を通して貴元が安定した走りを続け、ターマックでのドライビングを進化させたことを嬉しく思う。彼は大きなミスをすることもなく、速さもきちんと示していた。昨年このラリーに初めて出場した時と比べると、多くを学び、大きく成長したことは明らかだ。土曜日にセカンドベストタイムを記録したのは、将来に向けて非常に明るいサインだと思うし、上手く行けばパフォーマンスをさらに強化できるはずだ」

 勝田の次戦は、4月25日から28日にかけて開催される、WRC第5戦ラリー・アルゼンチンとなる。