来季のWRCカレンダーからコルシカとドイツが消えるかもしれないという憶測のもと、選手権の欧州ラウンドに新たなターマック・ラリーが誕生する可能性が囁かれている。ラリーGBが来季、北アイルランドに舞台を移して、以前のサーキット・オブ・アイルランドのステージを使用したターマック・ラリーになる可能性があるようだ。
高速ターマックステージで知られるサーキット・オブ・アイルランドは2016年にヨーロッパ選手権ラウンドとして開催された第74回大会ではクレイグ・ブリーンが勝利したが、イベントは予算不足のために開催中止を余儀なくされている。
サーキット・オブ・アイルランドのイベント・ディレクター、ボビー・ウィリスは、ふたたび北アイルランドにWRCが戻ってくることに大きな期待を抱いていると語り、彼のチームがそれを実現させるために懸命に取り組みを続けていると認めた。
40年以上もの間このスポーツに関わってきたウィリスにとって、ベルファストにWRCを呼び寄せるということは「虹の彼方」まで行くような感覚だという。
「私がずっと夢にまで見てきたすべてだ」とウィリスは語った。「私だけではなく、私のチーム全員が夢に見てきたことだ。クリス・ミークやクレイグ・ブリーンというトップドライバーが存在することは大きいと思うし、彼らもここにイベントを持ってくることに非常に熱が入るはずだよ」
北アイルランド議会の特別委員会が、モータースポーツの経済的影響やさまざまな安全性の問題を調査し、政府がラリーにさらに投資することを求めるレポートをまとめたことから、たった1年だけかもしれないが、サーキット・オブ・アイルランドの事実上のWRC昇格への追い風が吹いている。
「すべてはデータや数字次第ということになってしまうが、この特別委員会は、特定の一つのイベントだけでなく、すべてのモータースポーツに希望を与えることになる。これは我々にチャンスをもたらし、我々は将来に向けて前向きでいる必要がある」
アイルランドでは2007年と2009年にWRCが開催されており、国境を越える形で北アイルランドにもコースは伸びていた。ウィリスは11年ぶりに来季、WRCが北アイルランドに帰ってくることへの期待は大きいと感じている。
「非常に大きな期待が寄せられている」とウィリスは語った。「しかし、実際にゴーサインが出るまでは僕には多くを言うことはできない。しかし、それが実現できると我々は期待を持っている。私たちはアイルランドの道路が世界一素晴らしいことを知っている。私たちがそれをやってのけることができれば、それは本当に素晴らしいことだ」