WORLDWIDE2017/01/28

大輝・貴元の海外挑戦3年目がフィンランドで開幕

(c)MKViaho/twitter

 TOYOTA GAZOO Racingチャレンジプログラムの育成ドライバー、勝田貴元と新井大輝の海外参戦プログラムの3年目のチャレンジが、27日、フィンランドのロヴァニエミで行われるアークティック・ラップランド・ラリーで始まった。

 フィンランド選手権の開幕戦としてフルスノーのイベントとして開催されるアークティック・ラップランド・ラリーは、例年フィンランド選手権ではもっとも長い距離をもち、今年も二日間にわたり10SS/251.61kmというルートが設定されている。トミ・マキネン・レーシングから今季も14戦のヨーロッパ・ラウンドに出場する貴元と大輝は、2週間後のラリー・スウェーデンへの参戦を予定しており、今回はフォード・フィエスタR5によるハイスピードスノーイベントでの経験値を積むためのトレーニングを兼ねて今週末のタフな戦いに挑む。

 また、今季からTOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムの育成コドライバーとしてフィンランド選手権に挑戦する足立さやかも、フィンランドトップドライバーの一人であるヤルコ・ニカラとのコンビによる緒戦をここで迎えることになった。

 金曜日のラリー初日は5SS/102.49kmという一日。22kmという長いオープニングステージで、旧式のスバル・インプレッサWRX STIながらWRカーさえ上回る驚異的な速さをみせて首位に立ったのはニカラと足立のコンビだ。

 昨年のイベントでは最終ステージまで1分差で独走しながら、リヤサスペンションを壊してリタイアしているニカラは、サウジアラビアのヤジード・アル-ラジ(フォード・フィエスタRS WRC)を1.1秒上回っただけでなく、並み居るR5マシンを蹴散らして総合首位、SM1クラスのトップで発進することになった。そしてワイドタイプのWRCスタッドタイヤによるハンデを抱えての参戦となった貴元と大輝は、貴元がクラス4番手タイム、昨年のイベントで総合3位になった大輝もクラス10番手タイムで順調にスタートすることになった。

 しかし、続くSS2では貴元が高速の左コーナーでオフ、マシンは無事だったものの、スノーバンクからの脱出に手間取ったため、20分をロスすることになり、コース復帰後はペースを取り戻したものの初日は首位から25分遅れの24位となっている。

 また、大輝はSS2以降、少しずつペースをアップ、最終ステージでは3番手タイムを記録して初日は首位から1分6秒差のクラス6位で終えることになった。

 総合首位はアル-ラジとニカラの激しい争いとなったが、SS2で総合トップに立ったアル-ラジはナイトステージとなったSS4でコースオフ、スタックしてリタイアとなり、ニカラもR5勢につかまってクラス3位に順位を落とし、ディフェンディングチャンピオンのユハ・サロ(プジョー208T16 R5)が初日の総合首位となっている。