WRC2017/07/27

復帰ミークがシェイクダウンで最速タイム

(c)Citroen

 2017年世界ラリー選手権第9戦ラリー・フィンランドのシェイクダウンが行われ、2戦ぶりの復帰戦となるシトロエン・レーシングのクリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)が2分14.3秒のトップタイムをマーク、ティエリー・ヌーヴィル(ヒュンダイi20クーペWRC)が0.1秒差で続く結果となった。また、当初、ミークと並んで同タイムのトップと発表されていたセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)はシケイン不通過と判断されて9番手タイムにとどまることになった。

 ラリー・フィンランドのシェイクダウンは27日木曜日の朝7時からルーヒマキのステージで行われた。かつてはルートに組み込まれていたことのある伝説のステージは今回もシェイクダウンの舞台として設定され、4.81kmのコースを埋め尽くした観客たちが最新WRカーの大きな跳躍を見守ることになった。

 曇り空の朝を迎えたフィンランドは、ステージは前夜の雨によって湿り気を帯びており、その1回目の走行で速さを見せたのはチームの母国ラウンドとなるトヨタ勢だ。ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)がトップタイム、そしてチームメイトのエサペッカ・ラッピが0.3秒差の2番手タイムで続くことになった。

 2回目の走行ではヒュンダイのダニエル・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)が好調トヨタを上回る速さをみせてトップタイムを奪うも、3回目の走行ではふたたびラトバラがトップタイムを塗り替えることになった。だが、3回の走行を終えて9番手にとどまっていたヌーヴィルが、4回目の走行において自身のタイムを2秒縮める走りをみせて2分14.3秒のトップタイムをマーク、その直後にそれまで5番手タイムにとどまっていたミークもヌーヴィルを0.1秒上回る速さをみせてシェイクダウンの最速の座を勝ちとることとなった。

 4回目の走行で大きくジャンプアップを果たしたのはオット・タナク(フォード・フィエスタWRC)。彼は2回目の走行では4番手につけていたものの、3回目の走行でペースを落として10番手タイムにとどまったが、4回目の走行で並みいるライバルたちを上回る好タイムでヌーヴィルの0.4秒差の3番手タイムにつけることになった。

 4番手には首位から0.6秒差のラトバラ、4回目の走行でタイムが伸ばしたソルドはラトバラから0.3秒遅れの5番手タイム、わずか0.1秒差の6番手には昨年ここで初めての表彰台を獲得しているクレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)が続くことになった。

 ブリーンから0.3秒差の7番手にはヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20クーペWRC)。セバスチャン・マーシャルに代わって3回目の走行では引退を表明しているジョン・ケナードが最後のペースノートを読んで順位を一つ上げることになった。また、新しいコドライバーのトシュテン・エリクソンと組むマッズ・オストベルグ(フォード・フィエスタWRC)がパッドンと同タイムで並ぶことになった。

 不運だったのはオジエだ。彼は当初、3回目の走行において2分14.3秒のシェイクダウンの最速タイムを出したと発表になっていたものの、ヴァレリー・ゴルバン(MINIジョンクーパーワークスWRC)がシケインのために道路におかれていたストローベイルにヒットして動かし、オジエはシケインをショートカットしたと判定されたため、このタイムは幻となり、彼はパッドンから0.2秒差の9番手タイムでシェイクダウンを終えることになった。

 トヨタ期待の新鋭ラッピは1回目の走行では2番手につけていたものの、最終的にはオジエから0.2秒遅れの10番手タイムに終わることになった。

 また、7.9秒差の13番手にとどまることになったのはユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)。彼は1回目の走行でシケインにヒットして冷却系を破損、ヤリスWRCはユバスキュラのサービスに戻され、今夜のスタートに間に合わせるよう修理が行われることになった。

■シェイクダウンタイム(P1ドライバー)
1. クリス・ミーク 2分14.3秒
2. ティエリー・ヌーヴィル 2分14.4秒
3. オット・タナク 2分14.8秒
4. ヤリ-マティ・ラトバラ 2分14.9秒
5. ダニエル・ソルド 2分15.2秒
6. クレイグ・ブリーン 2分15.3秒
7. ヘイデン・パッドン 2分15.6秒
―マッズ・オストベルグ 2分15.6秒
9. セバスチャン・オジエ 2分15.8秒
10. エサペッカ・ラッピ 2分16.0秒
11. テーム・スニネン 2分16.4秒
12. エルフィン・エヴァンス 2分17.9秒
13. ユホ・ハンニネン 2分22.2秒