WRC2019/11/01

新王者タナク、ヒュンダイに電撃移籍

(c)Hyundai

 ヒュンダイ・モータースポーツは10月31日、今季のワールドチャンピオンに輝いたオイット・タナクと2020年と2021年の2年間にわたる世界ラリー選手権について契約を結んだことを発表した。タナクはティエリー・ヌーヴィルのチームメイトとして開幕戦ラリー・モンテカルロから始まる2020年シーズンの全14ラウンドにカーナンバー1をつけたヒュンダイi20クーペWRCで参戦する。

 また、ヒュンダイは、これまでにダニエル・ソルドが来季の7戦に出場することをすでに発表していたが、セバスチャン・ローブもシーズンを通してソルドと3番目のi20クーペWRCをシェアして参戦することを正式に発表した。チームによれば、アンドレアス・ミケルセンとクレイグ・ブリーンについても協力関係について話し合いを続けていると説明している。

 タナクはヒュンダイとの契約について次のように述べている。

「2020年からヒュンダイ・モータースポーツに加わることを嬉しく思っている。アンドレア(・アダモ)が掲げたビジョンは非常に有望であり、将来に対する僕自身の野心に合ったものだ。それぞれのキャリアのこのエキサイティングなタイミングでチームに参加する機会を得たことは、僕にとって大きな名誉でもある」

「僕はこれまでにヒュンダイが成し遂げたことに大きな敬意を持っている。私たちは何シーズンにもわたってお互いに鎬を削ってきた。彼らは常に競争力のあるチームとマシンを持っていたので、逆の立場から物事を見るのは面白いだろう。ドライバーのラインナップもいいし、今後数年間で僕らが一緒に達成できることを楽しみにしている」

 ヒュンダイ・モータースポーツのチームディレクターを務めるアダモは次のように述べている。

「オイット・タナクとの2年間の契約に署名することは、世界ラリー選手権でのヒュンダイの継続的なコミットメントと野心を示すものだ。私たちは今シーズン、タイトルをめぐって非常に熾烈な戦いに参加しており、2020年からオイットとマルティン(・ヤルヴェオヤ)をチームに迎えることで、今後数年にわたって最前線で戦い続けることができる」

「彼は私たち全員が見てきたように、すべてのラリーで素晴らしく速さをもつとともに、一貫性のある並外れた才能をもっている。彼はヒュンダイ・モータースポーツの本当の資産になるだろう。彼との契約したことで、2020年シーズンに向けて4つのクルーで戦うことが決まった。ティエリーとオイットは、自身のヒュンダイi20クーペWRCでカレンダーの14ラウンドすべてに出場し、ダニ(・ソルド)とセバスチャン(・ローブ)が3台目のマシンを共有する。強力で刺激的なドライバーズラインナップは、チーム全体が目指す高いベンチマークを示すものだ。また、アンドレアス(・ミケルセン)とクレイグ(・ブリーン)についても話し合いを続け、来シーズンのWRCでどのように協力できるかを確認している」