JAPAN2016/11/29

日本スーパーラリーシリーズ、独自車両規定を公開

(c)super-rally.net

 2017年シーズンからスタートする「日本スーパーラリーシリーズ」のホームページ(http://super-rally.net/)が公開されるとともに、同シリーズへの参戦が可能となる独自の車両規定の概要が新たに発表された。

 日本スーパーラリーシリーズを運営する日本モータースポーツ・アソシエイションは、2017年についてはFIA世界ラリー選手権の車両規定に合致する車両がエントリー可能となり、RC1クラスのWRカー、RC2クラスのS2000およびR5マシン、RGTマシンも参加できるほか、JAFラリー車両規則に適合するラリーRR車両(RR車両)、ラリーRN車両(RN車両)またはラリーRJ車両(RJ車両)の出場を認めるとともに、新たに独自規定によるSuper Rally Car(以下 SRC)の参戦を認めることを発表した。

■SRC概要

1. 出場可能なラリー
この規定を満たす車両は Japan Super Rally Series(JSR)に、Super Rally Car(以下 SRC)として出場を認められる。

2. 合法的に公道走行できる車両であること
SRCには日本の公道を合法的に走れることが求められる。日本国内で登録した車両は改造車検取得が求められ、一時輸入される海外登録車は登録国の公道を合法的に走行できることが求められる。

3. 日本モータースポーツ・アソシエイション承認車両であること
車両改造の自由度を持たせるため、個々のパーツ使用の可/不可の判断は日本モータースポーツ・アソシエイションが行う。SRCの車両製作者は遅くとも車両が出場開始する日の3ヶ月前から日本モータースポーツ・アソシエイションとの協議を始めること。

4. 車体
現在、過去などを問わず、すべての4輪自動車(座席数制限なし)をベースとし、全幅:1910mmまで。ボディ補強、マウント、サスペンションは自由。

5. ボディに付属するパネル
クルーの出入りするドアの変更は認められない。リアドア、リアハッチなどクルーの使用しないドアは形状と材質変更が認められるが、開閉可能であること。ボンネット、トランクは材質と形状変更が認められる。フェンダーは材質、形状は自由だが突起物がないこと。

6. ボディに付属するパーツ
フロント/リアバンパー形状及び材質変更が許されるが、突起物やディフューザーは認められない。リヤウィングはルーフライン以下で車両全長全幅以内。かつ突起物のない形状。

7. 安全装備
7.1 ロールケージ
当該年度のFIA J項に準ずる。ASN、FIA公認のないものは日本モータースポーツ・アソシエイションに書類を提出し、認証を受ける。
7.2 キルスイッチ
2017年は推奨。2018年以降は義務づけとする。
7.3 自動消火器
2018年までは推奨。2019年以降は義務づけとする。
7.4 ハンドヘルド消化器
搭載義務づけ。
7.5 クルーが出入りする左右ドア内には純正装着のドアバーもしくは FIA準拠のハニカム補強材を装着すること。
7.6 シートベルト、シート、FDRデバイス、ドライバーウエアなどはすべて該当年度のFIA規定を満たしていること。

8. エンジン
生産車に搭載されている、もしくはマーケットで購入可能なすべてのエンジンを使用する。搭載位置自由。成績によって日本モータースポーツ・アソシエイションの判断でリストリクター縮小もしくは最低重量の増加など車両個体へのハンディキャップが与えられることがある。

9. エアリストリクター
過給器付きエンジンはエンジン本体の排気量が1.7L 未満は35φ、1.7L 以上2.1L 未満は34φ、2.1L 以上 は33φ。NAエンジンについて、2.8L 未満はリストリクター不要。それ以上については日本モータースポーツ・アソシエイションが車種に合わせて設定する。インタークーラーなど冷却系は自由。

10. 駆動系
ギヤボックスは直接もしくはロッド、ワイヤーなどを介して機械的にシフトする機構であること。ケース、段数、搭載位置など自由。デフはセンターデフの電子制御と作動方法は自由。フロントとリヤは摩擦プレートによる機械式であること。

11. ラリー装備での最低重量(過給器係数 1.7)
4WD車両 2.9L未満 1250kg、2.9L 以上 3.6L 未満 1300kg、3.6L 以上 1350kg。
2WD車両 1.7L未満 1000kg、1.7L 以上 2.9L 未満 1050kg、2.9L 以上 1100kg。
ただし日本モータースポーツ・アソシエイションが車種ごとに特例を設定する場合がある。

12. リムとタイヤ
2017年、2018年の2年間は自由

SRC2
JAF登録もしくはFIA公認の4WDターボ車両で、出場当該年度以前のFIA規定もしくはJAF規定のロールケージを持つ車両は、日本モータースポーツ・アソシエイションのロールケージの形状承認(必要であればバーの変更/追加)の上、32φエアリストリクターを装着してSRC2として出場を認められる。その場合でも安全規定は義務づけとなる。

日本モータースポーツ・アソシエイションによれば、実際にSRCでの出場を計画している競技者/チームは連絡の上、規定全文を入手し、出場車両についての協議を行うことを求めている。