WRC2019/04/12

映画『オイット・タナク』、エストニアで公開

(c)Ott Tanak Movie

 トヨタGAZOOレーシングWRTのオイット・タナクのこれまでの軌跡とワールドチャンピオンを目指した戦いを追い掛けたドキュメンタリー映画が11日木曜日からエストニアの首都タリンで公開となった。

 タナクとマルティン・ヤルヴェオヤは、ワールドプレミアが行われたこの日、タキシードに身を包み、沿道をたくさんのファンが見守るなか、露払いのパトカーに先導されてトヨタ・ヤリスWRCを駆って劇場に乗り付けている。

 チケットの事前予約だけで1万4000枚が販売されるなど話題を呼んできた映画『オイット・タナク』は、王座をめぐってセバスチャン・オジエやティエリー・ヌーヴィルらに挑み、多くのファンを魅了したバトルを通して、31歳の彼が経験したシーズンの浮き沈みが記録されている。

 シーズンを通して映画スタッフがタナクに密着し、タイトルへの挑戦の中でのふたんは目にすることができない舞台裏のシーンと同時に、彼がトヨタGAZOOレーシングとともに戦った最初のシーズンにおいて、ヤリスWRCに慣れ親しんでいく様子がおさめられている。

「この映画が目指したのは人生そのものすべてを真実のとおり記録していくことだった。そこには演出などなく、カメラを意識して気を使ったりすることもなかった」とタナクは語っている。

 映画の中では彼の波乱のシーズンと併行して、その成功の様子だけでなく、数々の敗北にも焦点をあてながら、タナクがどのようにして困難な状況にもかかわらずWRCの頂点の世界に食い込んでいくことができたのかについて明かされている。

「昨年のように、僕のこれまでのキャリアのすべては決して退屈なものではなかった」と彼は付け加えている。

 エーロ・ノゲナ製作、タルヴォ・ミュドゥラーが監督をつとめるステロテック・フィルムによるこのドキュメンタリーは、師匠のマルコ・マルティンや、タナクの前所属チームのボスだったマルコム・ウィルソン、そしてトヨタGAZOOレーシングWRT代表のトミ・マキネンらを含む、サービスパーク全体にわたる多くの人物たちによる証言とともにフィーチャーされている。

 チームメイトや、9度の世界王者であるセバスチャン・ローブ、そしてオジエ、さらにWRC+ライブ・コメンテーターのベックス・ウィリアムズ、モリー・ペティ、コリン・クラークらも出演している。