WORLDWIDE2017/03/20

波乱イタリア開幕、アンドレウッチがエンジン破損

(c)ACI

 イタリア・ラリー選手権開幕戦のラリー・イル・チョッコは、19日に最終日を迎え、ラリー初日を圧倒的な速さでリードしたプジョー・イタリアのパオロ・アンドレウッチ(プジョー208 T16 R5)がエンジンを壊してリタイアするという波乱が発生、チーム・オレンジ1レーシングのシモーネ・カンペデッリ(フォード・フィエスタR5)が選手権初優勝を飾ることになった。

 ラリー初日の12SSのうち8ステージでトップタイムを奪ってヒート1を制したアンドレウッチは、二日目もオープニングSSでもトップタイムを奪って5.4秒までリードを広げたが、SS15でエンジントラブルのためストップすることになった。

「プジョーがストップしているのを見たのであとはスローダウンした。信じられないよ」とカンペデッリは語った。後続はすでに2分以上離れているため、彼は最終ステージでは大きくペースを落として初めてのウィンニングランを楽しむことになった。

 2位争いは終盤に大きくもつれ、ルディ・ミケリーニ(フォード・フィエスタR5)がわずか3秒差でアレッサンドロ・ペリコ(フォード・フィエスタR5)の猛追を下している。

 タイムコントロールへの早着ミスを犯して4位にとどまっていたシュコダ・イタリアのウンベルト・スキャンドラ(シュコダ・ファビアR5)は、二日目も不運が続き。スタート早々のSS14でデフを壊してリタイアとなっている。

 ピレリがサポートする史上最年少のファクトリードライバー、カッレ・ロヴァンペラ(プジョー208T16 R5)にとってイタリアのターマックデビュー戦は難しい結果となってしまった。初日にサスペンションを壊してリタイアとなった彼は、ラリー2で日曜日をリスタート。SS14では7番手タイムだったものの、SS15ではパンクのために4分30秒あまりをロスするなど、厳しい経験を強いられている。

 TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムの新井大輝(フォード・フィエスタR2)はレグ2でも堅実な走りをキープ、初挑戦のイタリア・ターマックラウンドを総合16位(クラス5位)でフィニッシュした。

 いっぽう、2度の2番手タイムなど速さをみせながらもダブル・パンクで初日をリタイアした勝田貴元(フォード・フィエスタR2)はラリー2でレグ2をリスタートしたものの、SS14 でギヤトラブルに見舞われてリタイアとなっている。

 イタリア選手権の次戦は、3月30日〜4月2日に行われるラリー・サンレモ。ロヴァンペラやTOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムの大輝と貴元の二人も出場するほか、ヒュンダイ・モータースポーツのヘイデン・パッドンがヒュンダイi20 R5で出場することになっており、注目の一戦となりそうだ。