WRC2021/02/17

無観客のアークティック、ドローンで空から監視

(c)Hyundai

 アークティック・ラリー・フィンランドはスペシャルステージには観客が立ち入りできないことを繰り返しアナウンスしているが、それでも覗き見しようと思っているラリーファンは再考すべきだ。ロヴァニエミを管轄とするラッピ県警察とフィンランド林業センター当局は、無観客を徹底的に管理するためにドローンとスノーモービルを配備する準備をしている。

 今年の世界ラリー選手権第2戦として2週間後に開催されるアークティック・ラリー・フィンランドは、先月の開幕戦ラリー・モンテカルロ同様、観客の立ち入りが禁止されている。新型コロナウイルスの流行により、フィンランドは現在、国外からの入国制限を厳しく制限しているため、ラリーのためのおよそ1000人とされる関係者の入国についてはフィンランド国境警備局から特別な許可が認められている。主催者は、そのためにはこのイベントが地元住民にとって安全であり、現在の制限の下で入国が可能であることを保健省および国境警備局に約束する必要があり、観客なしで開催することが、地元当局が外国人を受け入れての開催に同意するための基本的な条件となっている。

 アークティック・ラリー・フィンランドでは無観客を管理するためにスペシャルステージへの一般車のアクセスが禁止されるのはもちろん、スノーモービルを使ってステージに行こうと考えているファンに対して、早朝から暗くなるまで警察と林業当局がオフロードでの走行能力の面で彼らに対抗する準備をしていることを明らかにしている。さらに隠れて見ようとするファンを発見するために空からドローンで監視を行い、発見した場合には重い罰則を科すという。

 ラッピ県警察の広報部長を務めるアヌ・アルヒッパイネンは、ファンを遠ざけるための努力を強化することを認め、フィンランドの放送局YLE TVで世界最高峰のラリードライバーの活躍を見守るよう呼びかけている。

「ファンは自宅のソファでくつろぎながら、テレビやラジオ、インターネットでラリーを見てほしい」

 AKKのラリーディレクターを務めるカイ・タルキアイネンは、次のように語った。「ラリーを追うための視聴方法はたくさんある。テレビ、ラジオ、インターネットなどでも多くの報道がなされている」

「これらのチャンネルでラリーを視聴することで、ファンはイベントが安全に行われるように貢献できるし、それによって、すべてが正常になった時に再びこの森にラリーが来ることを保証できる」