JAPAN2021/05/26

福永が全日本ラリー丹後で今季2勝目

(c)Takeshi Sakuma

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 2021年全日本ラリー選手権第5戦ラリー丹後が5月22〜23日に行われ、福永 修/齊田美早子(シュコダ・ファビアR5)が勝田範彦/木村裕介(トヨタGRヤリス)の追撃を振り切って2戦連続優勝を飾っている。

 5月上旬に予定された久万高原ラリーが延期となったことで、4月に行われたツール・ド・九州in唐津以来、今季全日本の3ラウンド目の開催となったラリー丹後は、新型コロナウイルス感染を防ぐために無観客での開催となっている。

 ハーフウェットとなったオープニングSSでベストタイムを奪ってラリーをリードしたのは勝田だ。前戦のあと集中テストを行いサスペンションの熟成を図ってきたという彼はドライとセミウェットがミックスしたSS2でも連続してベストタイムを奪って、福永に対して7.7秒差をつけてラリーの主導権をつかむかに見えた。

 しかし、唐津で今季初優勝を飾って波に乗る福永はSS3でベストタイム、ふたたび降り始めた雨となったSS4で勝田がタイムを落とすなか、ラリーをリードすることになる。福永はSS5、SS6でも連続してベストタイムを奪い、勝田に14.5秒差をつけて初日を終えている。SS4でベストタイムを奪った奴田原文雄/東 駿吾(トヨタGRヤリス)はトランスミッションの不調からその後はタイムを伸ばすことができず、交換作業による遅れから柳澤宏至/保井隆宏(シュコダ・ファビアR5)に3位を譲ってこの日を終えることになった。

 初日トップの福永は、ラリー最終日も速さをみせて、オープニングステージのSS7に続いてSS8でも連続してベストタイムを奪って発進、勝田との差を20.9秒へと引き離す。

 勝田もSS10でこの日初のベストタイムで反撃を試みたが、福永はSS11でこの週末6つめとなるベストタイムを奪って勝田を突き放し、最終的にその差を30.2秒へと拡大してJN-1クラスで今季2勝目を飾っている。

 3位には最終日に2つのベストタイムを奪った柳澤が入り、奴田原は4位となっている。

 一方、スバル勢は我慢の週末となってしまった。初日5位につけていた新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)がSS4でサスペンションを壊してリタイアとなったほか、新城ラリーのクラッシュで負傷していた鎌田卓麻/松本優一(スバルWRX STI)も戦線に復帰したものの5位に終わっている。また、ヨーロッパ遠征のために唐津をスキップしていた新井大輝は丹後にエントリーしていたものの、残念ながらクロアチア・ラリーでのアクシデントの影響でスタートを見送っている。

 また、JN-2クラスはヘイッキ・コヴァライネン/北川紗衣(トヨタGT86-R3)、JN-3クラスは竹内源樹/木村悟士(スバルBRZ)、JN-4クラスは須藤 浩志/新井 正和(スズキ・スイフトスポーツ)、JN-5クラスは内藤学武/小藤桂一(トヨタ・ヤリス)、JN-6クラスは吉原將大/佐野元秀(トヨタ・ヤリス)がそれぞれ優勝を飾っている。

 全日本ラリー選手権の次戦は、6月11〜13日に予定される第6戦モントレー2021となる。