WRC2017/10/06

記者会見:ミケルセン「やっとスーツが決まった」

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―アンドレアス、「WRC復帰への戦い」が完了しましたね! ヒュンダイと今後2年間の契約を獲得し、今シーズンも彼らと共に終えます。この成果に満足していますか?

アンドレアス・ミケルセン:「僕はいろんなチームのレーシングスーツを着てきたが、今後2年間着るスーツを見つけた。来シーズンにどこに行くのかが決まってとてもホッとしている。これからは世界チャンピオンになるという仕事に集中することができる。今週末はマシンに慣れ、モンテカルロに向けて成長することが重要だ」

―ヒュンダイi20クーペWRCのテストの感触はどうでしたか? どの部分が強みですか?

ミケルセン:「すべてのコンディションのすべての路面において、全体的に強い。非常に安定していて、全体的に良いパッケージであることは明らかだ。当然だがすべてのマシンは異なっていて、いくつかの分野においてシトロエンは強かったが、このマシンはすべてのコンディションにおいて全体的に強い。僕がポロとC3で走行した経験が、(i20に)より多くのものをもたらすことが出来ると願っている」

―スペインはあなたにとって得意なイベントですが、今回の計画は何ですか?ティエリー・ヌーヴィルがドライバーズ・チャンピオンシップ、そしてヒュンダイがマニュファクチャラーズ・チャンピオンシップを競っている中で、あなたの役割は何ですか?

ミケルセン:「そうだね、最後の3つのラウンドを1-2フィニッシュすることが、やるべきことだ! とは言っても、僕はマシンに慣れたいので、僕にとってはかなり難しい。テストのときのように道をよく知っていて、どこにバンプなどがあるのか分かっていれば、ステージで前進することができる。しかし、これらのことは時間がかかり、僕にはあまり時間がない。僕はマシンをあまりよく知らないにも関わらず、最初から結果を出さなければならないし、僕たちの前には大きな仕事があるので、最初のステージからプッシュしなければならない。そして、できる限り多くのポイントを獲得しなければならない。チームは沢山のテストで助けてくれた」

―どのくらいのテストをしましたか?

ミケルセン:「ターマックで2日間、グラベルで1日、そしてR5マシンでグラベルを2日走った。かなり集中的に行なった。走行距離は長ければ長いほど良いからね。僕にとって厳しいことの1つは、このイベントが前のイベントとリンクしているため、僕はヘイデン・パッドンのディファレンシャルのセットアップを使用する必要があるということだ。彼のドライビングスタイルは僕のものとは全く違うので、セットアップは完璧ではない。ウェールズとオーストラリアは(前のラリーとリンクしないので)、もっと良くなるはずだ」

―オット、ドイツで勝利して以降、タイトル争いに集中し、今も諦めていません。残りのイベントでも勝利を狙っていくことになると思いますが、タイトル獲得が可能だと信じていますか?

オット・タナク:「僕たちはタイトルに挑戦している。自分のベストを尽くすのみだ。このラリーの前には準備時間がたくさんあり、間違いなく良い休息となった。僕たちは強いし、すべてのコンディションでマシンも良いパフォーマンスをしていて、良いパッケージを持っている。僕は出来る限り最初のステージを上手くこなさなければならない。非常に多くルーズな箇所があるが、ベストを尽くして、僕たちがトップ争いできるかどうか見てみよう」

―いくつか新しいターマックステージがあり、前年から逆向きの走行となったステージもあります。ルートについてはどうですか?

タナク:「ターマックは素晴らしい。カタルーニャはいつも訪れるには絶好の場所だ。道路はとても滑らかで流れるようだ。誰もがそれをサーキットに例えるが、それよりも少し難しいかもしれない。しかし、これらの道路からのフィーリングは素晴らしいよ」

―Mスポーツにとどまるのか、トヨタに移籍するのかなど、様々な噂が飛び交っています。何か教えてくれますか?

タナク:「困ったな。これらのことがどんな手順で進むか知っているだろう?もうすぐ分かるよ。あと数週間待てば、どうなったか分かる。もうすぐだよ」

―何が(チーム選びの)決め手となりますか?

タナク:「僕は最高のチャンスが欲しいし、最高のチームがいい。将来のために最高のポジションにいたいので、チャンピオンシップを競う最良のチャンスがどこにあるのか見極めたい」

―それはトヨタかMスポーツかという選択ですか?

タナク:「なんて言えばいい?」

―イエスかノーで・・・

タナク:「そうだね、彼らは主要なチームだ」

―ヤリ-マティ、トヨタにとって非常に面白いシーズンになっていますね。今シーズンも終わりに近づいてきましたが、今あなたが乗っているクルマはシーズンをスタートさせた当時のベースカーと比較してどれくらいの違いが見られますか?

ヤリ-マティ・ラトバラ:「10ヶ月前にこのクルマでの最初にテストした時からはいくつか大きなステップを踏んできたと言える。1月のスタート、モンテカルロに挑むための最初の大きなステップとして、クルマのベースとして良好なフィーリングを得ることができた。でもそれからさらなるパフォーマンスを得るために微調整を加え、ポルトガルの前にもう一歩をすすめることになった。フィンランドではエンジンがアップデートされたものとなり、僕はエンジニアたちの仕事ぶりとチームが常に進化していく様子を目にして本当に感動したよ。今自分たちが居るところ、すべてのサーフェイスで戦えるクルマになっているが、これが今年の目標としていた、改良を重ね、どんなサーフェイスでも速いクルマに仕上げるということだ。もちろんまだやるべきことは多く残されていて、すべての分野で改善の余地は十分ある。でも総合的には今シーズンは、今年の初めに自分たちができると考えていたよりもいい結果になっている」

―残りのイベントでの目標は何ですか? 来年チームが、双方のタイトルを獲りにいくために必要されるものを備えていると思いますか?

ラトバラ:「今年すでにスピードにおいては十分(に戦えるクルマ)だったとは思うけど、ここ3戦に至ってはテクニカルな問題があまりにも多すぎて、選手権タイトルを目指す戦いをする上ではこういったことは許されない状況だ。ただ今年は学習期間であり、こういったことはまだ起こり得る。クルマを速くできたなら、同時にその信頼性も上げる必要がある。ラフなラリーでは強いが、それでもこうした細かな電気系のドラブルを解決していかなければならない。シーズンの終わる頃にはフルに選手権を獲りにいくためにすべて準備が整うはずだ」

―最後の3つのラリーでの目標は?

ラトバラ:「自分のベストの走りをすることだ。それぞれのラリーでトップを争いたい、僕がやりたいのはそれだ。特にミックスサーフェイスで、そこまで行けたらいい感じだ。最近の3つのラリーはそれぞれサーフェイスの状態が全然違っていたから、その違ったタイプの路面で十分な戦いができればいいね。これでクルマがどんなサーフェイスでも戦闘力があることを証明できる」

―ステファン、最後にあなたが走っているのを見たのはポーランドの時で、素晴らしいパフォーマンスで総合5位でした。ここではどこまで行けそうですか?

ステファン・ルフェーブル:「トリッキーなラリーで、僕はここでの経験はあまりないんだ。いいレッキとシェークダウンを走って、あとは自分のベストを尽くすよ」

―ミックスのサーフェイスについてはどう感じていますか?  

ルフェーブル:「とてもいい感じで楽しめるコンディションだけど、このラリーでターマックはドライブしたことがなくて、ターマック・ステージは本当にやってないからどうなるかよく分からないよ。レッキで見た限りは良さそうだけど、何を予想していいのかそこまで詳しく分からない」

―何を期待していますか?

ルフェーブル:「ステージごとに進歩していくことができれば、とおおもう。最初のグラベルでのループからいいリズムを掴みたい、そしてターマックでは気持ちよくドライブできれば嬉しい。とてもいいラリーになるかもしれない」

―来年のことについては何か教えてもらえますか?

ルフェーブル:「分からないんだ。契約はもう1年残っているんだけど、どのクルマになるのかは、分からない」

―R5はテストしていますか?

ルフェーブル:「ああ、もういくらかテストしているけど、すごくいい」

―今シーズン、あなたはどれくらい進歩したことを感じていますか?

ルフェーブル:「もっと多くのイベントに出たい、まだフルで参戦したことがないんだ。これ(フル参戦計画)が実現したら、だいぶ違いが出るんじゃないかな。経験によって大きく変わってくるはずだ」