WRC2017/07/31

豊田章男総代表、「感動的な表彰式」

(c)Toyota

 TOYOTA GAZOO Racing WRTの豊田章男チーム総代表は、ラリー・フィンランドでエサペッカ・ラッピが達成したWRC初勝利を祝福するとともに、チームのホームイベントの表彰式でフィンランド国旗と日の丸がはためく中、両国の国歌を聞けたことに感激したと喜びのメッセージを発表した。

 ラリー・フィンランドは金曜日の初日からラッピとヤリ-マティ・ラトバラのチームメイトによる激しいトップ争いとなり、さらにトラブルで遅れたユホ・ハンニネンも追い上げて3位へと浮上、一時は、1993年のサファリ・ラリー以来となるWRC1-2-3勝利を参戦1年目にしてチームのホームイベントで達成するかと思わせるほどの圧倒的な強さをトヨタは発揮した。

 豊田総代表は、フィンランドで鍛えられたヤリスWRCだからこそ、この週末に素晴らしい走りをみせることができたと語った。
 
「私どもTOYOTA GAZOO Racingにとってホームラリーと言えるラリー・フィンランドでラッピ選手が優勝という最高の結果を残してくれました。応援いただきましたファンの皆様にお礼を申し上げます。ありがとうございました」

「ラッピ選手にとって、初のWRCトップカテゴリーでの表彰台、それも地元フィンランドで一番高い位置に立つという結果を一緒に祝うことができ、これ以上の喜びはありません。また、ハンニネン選手も自己最高の成績となる3位を獲得してくれました。ヤリスWRCはメイン開発ドライバーであった彼無しには生まれていません。おめでとう! と共に、ありがとう! の言葉も彼に送りたいと思います」

「車両トラブルによりラトバラ選手には悔しい想いをさせてしまい、申し訳なく思います。しかし彼が最終日に見せてくれた走りは、何があっても最後まで全力で走りきるというラリードライバーの意地を感じるものでした。本当に頼もしく感じます」

「開催地のユヴァスキュラの地は単にホームタウンというだけでなく、我々のWRCプロジェクトにとって、大変ゆかり深い地です。3年前、ラリー・フィンランド観戦のために、この地を訪れ、チーム代表のトミ・マキネンと、“もっといいクルマとはなんだろう?”と語り合い、クルマに乗りました。そして、我々は、ラリーを通じて、もっとクルマを学んでいこう・・・もっといいクルマを作っていこう・・・そのためにWRCに挑戦しよう・・・と意気投合し、このプロジェクトが始まりました」

「その時から、マキネン代表以下、チーム全員がこの地で“ドライバーが理想とするクルマ”、“思いっきり走らせることができるクルマ”をつくろうと頑張ってきました。このフィンランドの道で鍛えてきたヤリスWRCだからこそ、3台とも素晴らしい走りをすることができたのだと思います。日本でテレビを通じて観戦していましたが、表彰式で青空の下にフィンランド国旗と日の丸がはためく中、両国の国歌を聞けたことに大変感激いたしました」

「学びの年はまだ続きます。あと4戦、これからも世界の道が我々にたくさんの課題を与えてくれると思います。その中で、チーム全員が一丸となって、ヤリスWRCを鍛えていければと思います。今後とも応援、よろしくお願いいたします」