WRC2019/04/02

速さが諸刃の剣? トヨタ、選手権リードを失う

(c)Toyota

 トヨタGAZOOレーシングWRTのチーム代表、トミ・マキネンは、ツール・ド・コルスにおいてチームがマニュファクチャラー選手権のトップを陥落することになった問題について調査を行い、解決することを約束した。

 この週末のツール・ド・コルスは、パンクが非常に多かったようにも見えるが、最終ステージでエルフィン・エヴァンスが見舞われた悪夢ともいえるパンクを除けば、そのほかにマニュファクチャラーチームに発生した4回のパンクはすべてトヨタに起こったものだ。

 オイット・タナクは土曜日の午後に見舞われたパンクのために首位から後退、モンテカルロに続いて同じ問題でまたも勝利のチャンスを失った。また、タナクと並ぶ3回のベストタイムを奪ったクリス・ミークも初日のパンクで9位、ヤリ-マティ・ラトバラも2度のパンクで10位に終わることになり、マニュファクチャラー選手権ではヒュンダイ、シトロエンに抜かれて3位に陥落することになった。

 ミークがライバルチームのマシンに1kmあたり0.5秒も差をつける圧倒的な速さをみせたパワーステージに象徴されるように、この週末に行われた14ステージのうち6ステージにおいてトヨタ勢はベストタイムを獲得しているが、そのスピードがゆえに他のチームにはないほどの頻度でホイール破損を招いているようにも見える。マキネン代表はヤリスがみせた速さをポジティブと捉えながらも選手権のリードを守ることができなかった事態を深刻に受けとめている。

「コルシカでは最後まで我々のクルマのターマックでの速さを証明できたと思うし、今週末のポジティブな材料になった。本当ならば良い結果を得られたはずだが、それを阻むことになった問題についてこれから調査を行い、そこから多くを学びたい。選手権争いは依然僅差なので、次のアルゼンチンとチリに自信を持って臨みたい」とマキネン代表は語っている。