WRC2020/10/15

雪を求めてやや北上、スウェーデンは92%が新しい

(c)Rally Sweden

 ラリー・スウェーデン主催者は、2021年2月11〜14日に開催される世界ラリー選手権第2戦のアイテナリーを公開、これまでのスウェーデン国内のメインルートがおかれたヴェルムランド県のルートについても雪を求めてさらに北上、隣のダーラナ県にもルートを伸ばしている。これらの新ステージは、異常な暖冬のなかで行われた2020 年イベントのときでも良質のスノーコンディションだったと主催者は説明している。

 2021年のルートではリマ・イースト、リマ・ウエスト、スクロッカーベルゲット、シンズホーンという完全に新しい4つのステージのほか、その50%が2010年を最後に使用されていないキリスティーヌフォースもほぼ新しいステージと言えるだろう。こうした見直しによって、2021年のルートは92%が新しくなっているという。

 しかし、そのいっぽうでカールスタッド・スーパーSSによるオープニングSSやラリー・スウェーデンの象徴的な存在でもあるコリンズ・クレストで有名なヴァルゴーセン・ステージはルートには残されている。

「4つの全く新しいステージを提供できるのは素晴らしいことだ。要求に応えられるような代替のものを見つけるのはいつも難しいが、タイヤフィッティングゾーンで本当に可能性が広がった」とラリー・スウェーデンのルートマネージャーであるヨハン・マグヌソンは語っている。

「92%というのは本当に良い比率で、チームに新しいチャレンジをもたらすはずだ。また、国境を越えてスウェーデンとノルウェーの両方でラリーが開催されていることも嬉しい」とラリー・スウェーデンのクラークオブコースを務めるスティグ-ルーネ・シェーンスリは語った。

 また、ラリー・スウェーデンのCEOを務めるグレン・オルソンは、「昨年の悪夢のような悪天候の後、再び素晴らしいウィンターコンディションでのラリーを経験したいと思っている。このコース設定はより安全だと感じている」と付け加えている。

 2021年のラリー・スウェーデンは、2月11日木曜日の夜、カールスタッドのフェリェスタッド競馬場で行われるスタートセレモニーが行われたあとSS1カールスタッド・スーパーSS(1.90km)で開幕する。

 ラリーは翌12日金曜日に本格的にスタート、最北エリアとなるダーラナ県をめざして北上したあとリマ・イースト(26.00km)とリマ・ウエスト(27.70km)の2つのステージをマールングのタイヤフィッティングゾーンのみでノーサービスで2回ループ、そのまま南下してハグフォース(11.10km)、トースビー・スプリント(2.80km)を走る1日となる。

 13日土曜日は、スウェーデンからノルウェーの国境を越えるレイデン(18.00km)からスタート、スクロッカーベルゲット(22.30km)でスウェーデン国内に戻り、キリスティーヌフォース(23.70km)、ヴァルゴーセン(8.50km)の4ステージのあとトースビーのサービスが行われる。午後のループは、VIP用のアリーナが設けられヴァルゴーセンから始まり、レイデン、スクロッカーベルゲット、キリスティーヌフォースをループしたあと、前日と同様にトースビー・スプリントで締めくくる1日となる。

 14日日曜日は、新しいシンズホーン・ステージ(19.00km)のあとリケネス(19.60km)の走行が行われる。例年はトースビーでパワーステージが行われ、観客が待つサービスパークでゴールするという設定だったが、2021年はそのあとノーサービスで走る2回目のリケネスがパワーステージとして行われる。