8年ぶりに世界ラリー選手権への復帰が決まったアクロポリス・ラリー・ギリシャの主催者は、世界ラリー選手権のレギュラードライバーたちにもたらす挑戦という観点から、このイベントが300kmを超えるフルディスタンスで開催されることを約束した。
アクロポリス・ラリーは、南米でのコロナウイルスの問題の影響でキャンセルとなったラリー・チリの代替イベントとして、9月9〜12日にアテネのパルテノン神殿でスタート、ルートラキかラミアのどちらかを拠点として行われる。
今年のWRCスポーティングレギュレーションでは、WRCのラウンドは300〜350kmでなければならないと定められているが、この距離は新たに代替えイベントとして追加になったラリーには適用されないことになっており、アークティック・ラリー・フィンランドは251kmで行われている。
アクロポリス・ラリーの主催者は、今年のルートは約2週間後に発表すると明言しているものの、関係者によればレギュラーのWRCイベントと同様に300kmを超えるフルディスタンスでの開催を実行したいという。
「我々はそうはしたくない。我々は完全なラリーを実行したい。我々は評判を維持しなければならないので、15日後にルートを発表すれば、我々が何をしようとしているのかがわかるだろう」
アクロポリス・ラリーは前例のないレベルの政府支援を受けており、キリアコス・ミツタキス首相はこのイベントを「非常に特別なレース」であり、「毎年行われるドライバーを試す他に類を見ない壮大な大会」と称している。
ラリーの開催地をどこにするかは、政府レベルで決定される。ラミアには歴史的な意味合いがあるだろうが、ルートラキにはコリントス運河に近いカジノホテル(2013年にWRCが開催された際に使用された)に加えて、さらに新しいホテルが建設されており、イベントを開催するためのより強力なインフラが整っている。
主催者グループ内で有力視されている選択肢は、ルートラキを拠点とし、1日目はリモートタイヤゾーンからラミアに向かって北上し、ティーバ、ボーキサイト、ドロッソホリなどのクラシックステージを走るルートだ。
ルートにかかわらず、主催者はファンがステージやサービスパークに戻ってくることを望んでいる。
関係者は次のように付け加えた。「9月という日程は良い。理想的な日程だと思う。9月はまだ暑く、気温が35度になることもあるので課題は残っているが、夏の終わりに近いため交通量も少なくなる」
「目標は、9月までに国民の80%にコロナウイルスのワクチンを接種することだ。これとマスクなどの予防策を合わせて講じることで、屋外イベントに観客を呼び戻すことができることを願っている。これは我々にとって非常に重要なことだ」