Raid2017/01/05

アル‐アッティーヤがクラッシュ、25位に後退

(c)Dakar Rally

(c)Red Bull

 水曜日のステージ3は、この日をほとんどリードしたTOYOTA GAZOO Racing SAのナッサー・アル‐アッティーヤ(トヨタ・ハイラックス)がクラッシュでタイヤを失うトラブルに見舞われるなか、昨年のダカール王者ステファン・ペテランセル(プジョー3008DKR)が今季初のステージウィンを飾った。

 ダカール・ラリーは、最初の2日間にわたって海抜0mに近いところをドライブした後、水曜日には高度の急上昇を特徴とするアルゼンチンのサン・ミゲル・デ・トゥクマン〜フフイのステージが行われた。240kmのセクション1と124kmのセクション2の2つのセクションがロードセクションで分割され、標高5000m以上を駆け上がるハードな一日だ。

 コースオープナーとして一番手でステージをスタートしたリーダーのセバスチャン・ローブ(プジョー3008DKR)は2つめのセクションでパンク、4分近くをロスする波乱の展開となった。

 この時点で二日目をローブから28秒遅れでスタートしたアル-アッティーヤが首位に浮上、ナビゲーションの難しい序盤でリードを4分まで広げることになった。

 最初のセクションの後半は、ローブに代わってペテランセルが2位につけたが、しかし、アル‐アッティーヤは他を寄せ付けない走りで2分のリードを保ってロードセクションに入った。しかし、彼の快進撃は、再び競技区間をスタートした直後に終わりを迎えた。

 アル-アッティーヤは414km地点でホイールに大きなダメージを負い、急停止することになった。彼は約1時間停止した後、再び再開したが、その後すぐにまたストップ、けっきょく2時間あまりも遅れて25位でゴールすることになった。

「ゲームオーバーだ、悪い一日になったよ」とアル-アッティーヤは語った。

「運も悪かった。我々は大きな石に当ててしまい、完全にホイールを壊してしまった。岩やタイヤを使ってバランスをとって走ったが、80km走行したあと修理をしようとしたんだ。けれど、すべての部品を持っていなかったのでできなかった。ゴールは非常に遠かったが、我々はフィニッシュを続けることに決めました。ミスだった。ミスはミスだが、これもレースだ。これはダカールだよ。そこまでは本当にいい仕事をしたのにね」

 アル-アッティーヤの遅れによって、ペテランセルが今季初のステージウィンを収めた。さらにカルロス・サインツが続き、パンクで遅れたローブが2つめのセクションでペースを取り戻し、プジョー3008DKR勢がステージ3で1-2-3フィニッシュ。総合順位では、ローブが首位をキープ、42秒遅れでサインツが2位、ペテランセルは4分遅れの3位へと浮上している。

「簡単な一日ではなかったよ。セクション2で隠れた石をヒットしてしまい、パンクしてしまったからね」と首位をキープしたローブは語った。

「それ以外は無傷で生き残ることができた。多くの問題もあったが、ナッサーを捕まえることに成功したので、いいステージになった。不満はないよ」

 ステージの大部分を3位以内で走っていたXレイド・チームのミッコ・ヒルボネン(MINIジョンクーパーワークス)は、最終的に一つ順位を落として4位でフィニッシュした。総合でもプジョー勢に続き、ローブから9分38秒遅れの4位につけている。

 トヨタ・ハイラックス勢はアル‐アッティーヤ以外もトラブルに見舞われた一日となった。ナニ・ローマ、ジニール・ドゥ・ヴィリエ、そしてプライベーターのエリック・ファン・ルーンの全員がステージの第2セクションでストップした。ローマは停止によって数分を失ったものの、どうにか総合5位でこの日をゴール、ドゥ・ヴィリエは大きくタイムを失い、トップから35分遅れて総合10位まで後退した。

 Xレイド・チームのヤジード・アル‐ラジ(MINIジョンクーパーワークス)が6位、プジョーの4台目を駆るシリル・デプレ(プジョー3008DKR)が7位に続いている。

 ラリーは明日木曜日のステージからいったんアルゼンチンからボリビアに入る。フフイ〜トゥピサのステージ4は総走行距離521kmうち競技区間416kmが設定されている。

■ステージ3順位
1. セバスチャン・ローブ(プジョー) 6h54m56s
2. カルロス・サインツ(プジョー)+42s
3. ステファン・ペテランセル(プジョー)+4m18s
4. ミッコ・ヒルボネン(MINI)+9m38s
5. ナニ・ローマ(トヨタ)+13m4s
6. ヤジード・アル-ラジ(MINI)+15m17s
7. シリル・デプレ(プジョー)+15m25s
8. オルランド・テラノヴァ(MINI)+21m29s
9. ヤクブ・シュゴンスキ(MINI)+27m37s
10. ジニール・ドゥ・ヴィリエ(トヨタ)+35m20s