WORLDWIDE2018/10/15

アンドレウッチ、11回目のイタリア王座を獲得

(c)ACI Sport

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 10月12〜13日に行われたイタリア・ラリー選手権最終戦のラリー・ドゥエ・ヴァッリでルカ・ロセッティ(ヒュンダイi20 R5)が2011年以来7年ぶりの選手権優勝を飾り、3位でフィニッシュしたプジョー・イタリーのパオロ・アンドレウッチ(プジョー208 T16 R5)が逆転で11度のイタリア・チャンピオンに輝いている。

 最終戦を前にしてイタリア選手権をリードするのは、前戦のラリー・アドリアティコにおいてDMACKタイヤにとってのイタリア選手権初優勝を飾ったウンベルト・スカンドラ(シュコダ・ファビアR5)。いっぽう、今季前半の4戦で3勝を挙げてシーズンを圧倒するかに見えたアンドレウッチは、テスト中の事故による骨折の影響もあって後半戦は失速、前戦アドリアティコでの不運なトラブルもあって選手権リーダーを明け渡して0.5ポイント差で続いている状況だ。

 初日、オープニングSSでベストタイムを奪ったロセッティがラリーをリードするなか、アンドレウッチとスカンドラは順位が一つ違うだけでタイトル争いに決定的な影響が出るだけにわずか3秒差の僅差のバトルを演じることになった。

 しかし、最終日のオープニングSSでアンドレウッチが2位へと順位を上げるなか、スカンドラはパンクのために19秒をロス、DMACKタイヤの彼はその後もペースが上がらず、朝のループを終えて31秒遅れの4位に低迷することになった。

 さらにスカンドラはSS9でリヤのデファレンシャルに問題を抱えてしまい致命的なタイムロスを喫してアンドレウッチに1分近くも引き離されてしまう。

 アンドレウッチは2位をキープ、選手権にむけて大きなリードを得ていたが、続くSS10でコーナーで巨大な石と遭遇してあわやの危機を迎えることになった。彼はそれから大きくペースダウン、最後のステージでも27秒遅れの超スローペースで3位へと順位を落とすことになったが、それでも彼はスカンドラが5位に終わったために11回目となるイタリア・チャンピオンを獲得。また、テスト中の骨折で第6戦ローマへの欠場を余儀なくされたアンナ・アンドレウッシもコドライバーとして見事、11回目のイタリア王座を獲得している。

「大変なシーズンだったが、とにかくやったよ! 僕らはスカンドラから0.5ポイントの遅れをとって最終戦を迎えていたので完璧な状況ではなく、些細なことですべての努力を失うのでずっと緊張していたよ。アンナと僕には、すべてを賭けてでもタイトルを手にしたいという強い気持ちがあった。大きな情熱をもって僕らを支援してくれた皆さんに感謝している!」

 ラリー・ドゥエ・ヴァッリはロセッティが優勝、28.5秒差の2位にはアンドレア・クルニョーラ(フォード・フィエスタR5)が続いている。