RallyCross2018/11/26

エクストローム、世界RXからの引退を発表

(c)FIAWorldRallycross.com

 マティアス・エクストロームは、世界ラリークロス選手権のフルタイムの参戦から引退することを発表した。

 スウェーデン出身のエクストロームは、2度のDTMチャンピオンを獲得したあと、世界ラリークロス選手権がスタートした2014年の途中から自身のEKSチームと共に参戦し、2戦目のスウェーデン・ラウンドでアウディS1を駆って初優勝した。

 彼は2016年にはアウディでのDTMへの参戦を減らして世界ラリークロス選手権に集中、この年に世界RXのドライバーズタイトルとチームタイトルを獲得し、翌年、アウディのオフィシャルサポートを確保した。

 アウディは2018年、世界ラリークロス選手権への支援をさらに強化してEKSアウディ・スポーツとして参戦、エクストロームもラリークロスに集中するためにホッケンハイムのシーズン開幕戦でDTMキャリアに完全に別れを告げたが、アウディはEVラリークロスの選手権の導入が不透明となっていることを理由に、8月に世界ラリークロス選手権から撤退することを決定、代わりにDTMとフォーミュラEに焦点を当てることを発表した。

 世界RXで通算10回の優勝を飾ったエクストロームは、シーズン終盤までチームメイトのアンドレアス・バッケルドとドライバーズ選手権の2位争いを繰り広げたが、先週末の南アRXを2位でフィニッシュしてシーズン2位で最後のラリークロスシーズンを終えた。

「表彰台で終わることは常にうれしい。確かに勝ちたかったが、今年はヨハン(・クリストファーソン)が非常に素晴らしい仕事をしたので、僕たちは2位にふさわしいと言えると思う」とエクストロームは語った。

「僕にとって、自分が望む正しい流れを持っていなかったので例年とは非常に異なる年だったが、しかし、そういう流れは達成できる以上の努力をしているときに来るものだ」

「ともあれ、僕は楽しい時間を過ごし、素晴らしいチームと共に働くことができた。楽しかったし、フルタイムドライバーとしての僕の最後の世界RXレースとしてはかなり幸せな終わりだった」

 エクストロームは自身が今後どこに参戦するのか明示していない。またチームの今後についてもまだ決まっていないと語った。

「僕はここで5年間ドライバーとして素晴らしい経験をしたが、その章を締め括り、新たに他の課題を探す時が来たと思う」と彼は語った。

「チームがどうなるかはまだ100%確実ではないが、これについても何か言えることができたらすぐに発表するつもりだ。しかし、良い形で(世界RXに)さよならを言えたように思える」