RallyCross2018/03/29

エクストローム、世界RX公式テストで最速タイム

(c)FIAWorldRallycross.com

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 イギリス・シルバーストーンで行われていたFIA世界ラリークロス選手権の2回目の公式プレシーズンテストで、EKSアウディ・スポーツチームのマティアス・エクストローム(アウディS1 EKS RXクワトロ)が41.601秒の最速タイムを叩き出した。

 来月14日にスペインのバルセロナ・サーキットで開幕する2018年の世界ラリークロス選手権。今月初めにフランスのロエアックで行われた1回目の公式テスト以来となった2回目の公式テストではほぼ出場チームとマシンが出揃うことになった。

 今回のテストは今週の月曜日と火曜日にかけて4つのセッションに分けて行われたが、EKSチームがトップタイムを獲得できなかったのは一度だけであり、初日のドライ・コンディションでも二日目のウェット・コンディションでもいずれもEKSチームのアウディが最速だった。

 テスト初日は、新たに世界ラリークロス選手権に参入するGCKの新型ルノー・メガーヌRS RXが朝のセッションで驚くべき速さをみせて始まることになった。ヨーロッパ選手権のレース勝者であるジェローム・グロセット‐ジャニンがプロドライブ製の新型メガーヌRS RXを駆り、シルバーストーンの新しいサーキットで42.792秒のトップタイムを記録した。

 しかし、路面がさらにクリーンになった午後には、エクストロームがグロセット‐ジャニンのタイムより1.191秒速い41.601秒という新しい記録を叩き出し、この日のトップタイムをマークした。

 1日目のテストを終えて、最速タイムのエクストロームに続いてチーム・プジョー・トタルのティミー・ハンセン(プジョー208 WRX)が41.867秒の2番手タイム(+0.266秒)、3番手タイムはEKSチームのアンドレアス・バックルド(アウディS1 EKS RXクワトロ)が42.059秒(+0.458秒)、4番手にオルスベルグMSEのケヴィン・エリクソン(フォード・フィエスタ)が42.222秒(+0.621秒)と続き、世界RXチャンピオンのヨハン・クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロR)が42.223秒(+0.622秒)の5番手となった。また、朝のセッションでトップだったグロセット‐ジャニンも7番手という上々のタイムでこの日を終えることになった。

 火曜日はウェット・コンディションの中で行われ、エクストロームは午前中に再び最速となったが、前日のベストタイムよりも1.5秒遅かった。初日のドライ・コンディションでは8番手に終わったPSRXフォルクスワーゲン・スウェーデンのペター・ソルベルグ(フォルクスワーゲン・ポロR)は二日目の難しいコンディションでは0.149秒遅れで2番手タイムをマーク、ゲラン・シシェリが二日目の3番手となり、滑りやすい路面でもメガーヌRS RXが速さをみせることになった。

 午後のセッションはバックルドがセッション最速タイムを出したが、さらに難しい路面状況のなかでドライバーたちは朝よりラップタイムを落とすことになった。

 チーム・プジョー・トタルのセバスチャン・ローブは二日目にハンセンからプジョー208 WRXのステアリングを引き継いだが、雨のコンディションで3.1秒遅れの13番手タイムとなっている。

 2日間でシルバーストーンを71ラップ走ったエクストロームは、いまの時点での最速タイムには意味がないと語りながらもニューマシンへの手応えを十分に感じているようだった。

「テストはテスト以上の何物でもないが、そこで得るフィーリングに関しては本物のフィーリングだと僕は常に信じている。僕たちは新しいマシンをドライブできる日が非常に少なかったため、マシンをドライブできたことが最大の利益だ。僕たちにはすべての走行が重要だ。これまでに気付いていなかったことに気付けたので、これは非常に重要なテストとなった」とエクストロームは語った。