WRC2019/03/03

エストニア、WRCプロモーショナルイベント開催へ

(c)Rally Estonia

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 ラリー・エストニアは、7月に行われる同イベントにおいてWRCプロモーショナルイベントを開催することを正式に発表、将来の世界ラリー選手権開催にむけて一歩を踏み出すことになった。

 先週金曜日、エストニアのタリンで行われた記者会見において、エストニアのインデレック・サーレ文化大臣とWRCプロモーターのオリヴァー・シースラは7月12日から14日に開催されるラリー・エストニアにおいてWRCプロモーショナルイベントを開催することに合意したことを正式に発表、エストニア文化省、エストニア・オートスポーツ連盟、ラリー・エストニア主催者とWRCプロモーターの4者間での調印が行われた。

 エストニアでのWRC開催を熱心に推進するエストニアのユリ・ラタス首相もWRCプロモーターのシースラと会合を行い、ラリー・エストニアにおいて開催されるこの壮大なプロモーショナルイベントを全面的支持を表明、多くのWRCファンをもつエストニアで新しいベンチャーが生まれることを歓迎した。

「ラリー・エストニアの主催者が何年にもわたって取り組んできた仕事がWRCプロモーターから評価を受けたことを私はうれしく思います。それはオイット・タナクとマルティン・ヤルヴェオヤの成功とこの地域において高いレベルの運営を実現した組織がラリーへの熱気を生み出しました。このイベントが私達に偉大なスポーツマンと偉大な国エストニアを世界に知らしめる絶好の機会になるだろう」とラタス首相は述べている。

 WRCプロモーショナルイベントは、エストニア南部で7月12日から14日にかけて3日間にわたって開催されるラリー・エストニアにおいて行われることになり、WRCのトップドライバーと新世代WRカーがキャンペーンとして登場する予定だ。

 チャンピオンシップを争う4つのマニュファクチャラーは、その3週間後、8月1日から4日にバルト海を渡ってすぐの距離で開催されるネステ・ラリー・フィンランドの準備の一環としてラリー・エストニアに招待される。

 昨年のラリー・エストニアには約4万人のファンが観戦に訪れた。WRCプロモーターのシースラは、地元の英雄タナクが昨年ラリー・エストニアを勝利し、WRCの2019年のタイトル争いの有力候補となっていることで、選手権の人気はさらに高まったと説明しており、新しいパートナーシップによって地域におけるWRCの注目度はさらに向上すると語った。

「オイット・タナクとコドライバーのマルティン・ヤルヴェオヤは、エストニアで最も有名なスポーツマンであり、SSやサービスパークでファンがこの国独特の黒、青、白の旗を掲げる様子は、今日では世界中で人気の光景だ」とシースラは語った。

「エストニアのファンやメディアは、非常に情熱をもってWRCを追っている。我々は地元のイベントに参加する機会を得て喜んでいる。ラリー・エストニアはチャンピオンシップのラウンドではないが、ファンが地元でWRCの熱狂を味わうチャンスとなり、大きな興奮を生み出すだろう」

「我々はこのイベントを実現するためのエストニア政府、エストニア・オートスポーツ連盟、ラリー・エストニアからの多大なる支援に感謝する」

 Postimees GroupとERR(エストニア公共放送)の2つのエストニアのテレビ局がWRCを放映、タナクの活躍を伝えるなど、エストニアではWRCを将来開催するための気運が高まっている。今回のWRCプロモーショナルイベントはその野望にむけた第一歩となる。

 ラリー・エストニアのラリー・ディレクターを務めるウルモ・アーヴァは、WRCのいくつかのカテゴリーから数名のドライバーをラリー・エストニアに参戦させる計画があると語った。

「この文書に署名し、WRCの完全なオフィシャル・プロモーショナルイベントを開催するための作業を開始することは、これまでの8年間をそのために費やして来たチームの全員にとって名誉なことだ」

「これは我々が物事を正しいやり方でやってきたことを示している。我々はエストニア政府、WRCプロモーター、FIA、WRCチーム、スポンサーそしてこの地域のすべてのラリーファンに感銘を与えることができた」

(写真左から)タルモ・フーベ(エストニア主催チーム)、インデレック・サーレ(エストニア文化大臣)、ユリ・ラタス(エストニア首相)、オリヴァー・シースラ(WRCプロモーターのマネージングディレクター)、ウルモ・アーバ(ラリー・エストニア主催チーム代表)。