エストニアに建設されたトヨタGAZOOレーシング・ワールドラリーチームの新しいファクトリーが稼働を開始した。ADACラリー・ドイッチュラントを終えたあと、チームの3台のヤリスWRCが新しいファクトリーに運びこまれ、さっそくリビルト作業が始まっている。
トヨタは今後、フィンランドのトミ・マキネン・レーシングの施設とともにエストニアの首都タリンから8kmに位置する新しいファクトリー間でWRC事業を分担する。新ファクトリーでは、各ラウンド後にマシンのプリペアとリビルト作業を行なう。
チーム代表のトミ・マキネンは、新ファクトリーの誕生により、チームの移動スケジュールが合理化され、時間の節約となると語った。
「タリンは、ヨーロッパのすべてのラリーを考えた時、我々にとってほぼ完ぺきな場所だ。バルト海をフェリーで経由するフィンランドの代わりに、タリンは(中央ヨーロッパから)陸路で移動することができる」と彼は語った。
「我々はフィンランドの時よりも迅速に修理作業のプロセスを開始することができる。また、フィンランドでは新しいプロジェクトのためにもっと多くのスペースが必要なので、今後はタリンの敷地も使用して、必要なスペースを2倍にすることができる」
オイット・タナク、ヤリ-マティ・ラトバラ、エサペッカ・ラッピのマシンはエストニアでメンテナンスと修理が行われるが、開発作業はネステ・ラリー・フィンランドのホストタウンであるユヴァスキュラに近いプーポラに残る。
「製品開発、テスト、本部および管理はフィンランドに残り、現時点ではエストニアはラリーカーのサービス作業に集中する。エストニアの従業員はすべて新しい。フィンランドで雇われた人々はここにとどまる」とマキネンは説明した。