WRC2021/03/05

エヴァンス、「アークティックにはかなり失望」

(c)Toyota

 トヨタGAZOOレーシングWRTのエルフィン・エヴァンスは、先週のアークティックラリー・フィンランドで2度のステージ優勝を果たしたものの、5位に終わった結果について「かなり失望した」と表現した。

 開幕戦のラリー・モンテカルロで2位となったエヴァンスは、アークティックラリー・フィンランドの初日をチームメイトのセバスチャン・オジエに次ぐ2番手のポジションでスタートしたが、氷点下20度前後の週末になるとの期待が外れ、気温が5度近くにまでに上昇してしまったことから、ともに融け始めた雪のクリーニングを強いられた影響から出遅れてしまい、金曜日を5位で終えることになった。

 初日のリザルトが翌日の走行ポジションを決めるため、エヴァンスは結果的にはトップ4に食い込むことはできなかったが、それでも週末を通して2度のベストタイムを奪って、ウィンターラリーのディフェンディングウィナーとして速さを見せることになった。それでもエヴァンスはこの週末は満足するにはほど遠いものだったと厳しい評価をしている。

「全体的にひどいウイークエンドだった。最終結果には失望しているし、何度か速く走れた瞬間はあったが、上位を狙えるほどの安定性はなかった」とエヴァンスは語った。

「(僕が速かったのは)ほとんどが1回目の走行でのコンディションで、非常に良いスピードの閃きがあったが、わだちが生まれて凍ったグラベルが露出したら何もできなくなってしまったんだ」

 エヴァンスは最終日の朝もSS9アイッタヤルヴィでベストタイムを奪い、4位につけるクレイグ・ブリーンに3.6秒差に迫って逆転の期待がもたれたが、このステージの2回目の走行では5秒以上も引き離されて、トップ4進出はならなかった。

 パワーステージの結果をどう思うかと聞かれたエヴァンスは、走りは悪くなかったと答えている、

「悪い走りをしたとは全く感じなかった。しかし、さっき言ったように、あのようなコンディションになってしまったので、僕らにはどうしようもなかった」

 ドライバーズ選手権では2位から4位へと後退することになったエヴァンスは、来月末のクロアチア・ラリーではこれまでの2戦にはない強いパフォーマンスが必要だと答えた。

「今年の最初の2戦では、どちらも満足のいくものではなかったので、状況を変えなければならない。しかし、昨年に学んだように僕らはラリーに勝てるマシンをもっているので、常にそれを目標にしなければならない」