WRC2022/04/30

エヴァンス「今回も困難な週末になってしまった」

(c)Toyota

 トヨタGAZOOレーシングWRTのエルフィン・エヴァンスは、雨となった先週末のクロアチア・ラリーではかき出された泥だらけのコースでは自信を持つことが出来なかったと語り、困難なラリーを5位で終えることになった。

 エヴァンスは、昨年のクロアチアでは、チームメイトのセバスチャン・オジエと最終ステージまで優勝を争ったすえに総合2位を獲得したが、9番手という後方からのスタートだった今年は、最初のステージでいきなりパンクに見舞われ、悪化した路面コンディションに苦戦しながらもSS3ではベストタイムを記録したが、2度のパンクによって、首位のカッレ・ロヴァンペラから2分49秒も遅れた6位にとどまることになり、初日を終えて優勝争いを演じるチャンスは完全になくなった。

「金曜日の初日を最後方という最も困難なポジションで走り、そこで挽回する計画だったが、一度遅れをとるとそこから挽回するのは難しく、今回も困難な週末になった」とエヴァンスは語った。

「もちろん、このようなコンディションで出走順が後方なのは大変だろうと覚悟はしていたが、その状況でタイヤが2回もホイールのリムから外れてしまったのは、理想的なことではなかった。多くのクルマがコーナーのイン側をカットして走ったことで路面コンディションがどんどん悪化し、路面が泥で覆われていたため、ペースを大幅に落とすか、自分もコーナーのインをカットするかしか選択肢はなかったんだ」

 土曜日以降も引き続き雨の影響が残った難しいコンディションとなったが、エヴァンスはベストタイム1回、2番手タイム2回、最終ステージのパワーステージでも3番手タイムで挽回を図ったが、ポジションは5位にとどまった。

「土曜日はいいスタートを切れたが、泥が多いセクションや、路面のグリップが変わるようなところでは、自信を持ち切れなかった。最終日もかなり大変なステージだった。予想外の大雨が降り、ハードタイヤ4本で走るのは本当に難しかったよ。それでも総合5位でフィニッシュできて良かったし、パワーステージでもボーナスを獲得できた」

 エヴァンスはドライバーズ選手権でも首位のロヴァンペラから59ポイントもの大差をつけられた9位と後方に沈んでいるが、次戦のラリー・デ・ポルトガルのグラベルでは後方からのクリーンな路面でスタートできることになるため、彼は反撃のチャンスを狙っている。

「カッレは週末を通して素晴らしい仕事をしたし、明らかに優勝にふさわしいパフォーマンスだった。僕にとっては今回も非常に難しい週末だったし、反撃もできなかったが、ポルトガルを前向きにとらえて、もっといい結果を出したいと思っている」