WRC2022/02/20

オイルメーカーの競合を乗り越えてWRC開催実現

(c)Wolf Lubricants/Ardeca Lubricants

 イープル・ラリーのWRC開催のためには、WRCのオフィシャル・パートナーであるウルフ・ルブリカンツとイベントのメインスポンサーであるアルデカ・ルブリカンツが完全な競合メーカーであり、しかも両社ともにベルギーを拠点とする企業であることがハードルになるとも考えられた。

 しかし、イープル・ラリーの主催者であるクラブ・スーパーステージの代表を務めるアラン・ペナスは、両社の協力体制のおかげでWRC開催を実現できたとメッセージを発表している

「クラブとして、世界ラリー選手権を再びイーペルで開催できることを大変うれしく思う」とペナスは語った。

「WRCカレンダーで空白となっていた場所には、いくつかの候補があった。数週間前、私たちはWRCプロモーターからその場所をアルデカ・イープル・ラリーにしたいかと尋ねられた。世界ラリー選手権にはウルフ・ルブリカンツというパートナーがある。そして、イープルのメインスポンサーはアルデカ・ルブリカンツだったが、両社が世界選手権の2度目のベルギー・ラウンドの実現に尽力してくれたためにこの開催が実現することになったのだ」

 アルデカ・ルブリカンツは、ソーシャルメディアにおいてイープルの2度目のWRC開催が実現したことを歓迎しているというメッセージを発表した。

「アルデカ・イープル・ラリーがWRCの空白を埋めるためにあらゆる提案に反対する理由はなかった。昨年、WRCが初めてベルギーで開催され、新しい歴史がイープル・ラリーに刻まれることになった。アルデカの名前を冠したイープル・ラリーが、8月19日から21日にかけてふたたびWRCとして開催されることになったことはサプライズだ。クラブ・スーパーステージが昨年、最高レベルのデビューで強い印象を与えたからこそ実現への道が生まれたことは確かだ」

 ウルフ・ルブリカンツのグローバルマーケティングディレクターであるイブ・デカトは、次のように述べている。「ベルギーに拠点を置くWRCの独占潤滑油パートナーとして、我々はこの息を呑むようなスポーツの存在感と到達度を高めるための新たな方法を常に探している」

「我々は、ラリーのメインパートナーであるアルデカ・ルブリカンツと力を合わせることで、イープル・ラリー・ベルギーのWRCカレンダー復帰をサポートできることに興奮しているよ」