WRC2017/01/19

オジエ、モンテのシェイクダウンで一番時計

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 2017年WRC世界ラリー選手権の開幕戦ラリー・モンテカルロのシェイクダウンが行われ、Mスポーツ・ワールドラリーチームのセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)がトップタイムをマークした。

 ラリー・モンテカルロのシェイクダウンはギャップ近郊にもうけられた3.5kmのラ・ガルデのステージで行われた。先週末に降った雪はほとんど路面から消えかけているものの、路肩と日陰のコーナーにはかなりの量の雪が残ったコンディションとなり、ジャンドメニコ・バッソ(フォード・フィエスタR5)がいきなりコースオフするなど波乱のスタートとなった。

 オジエは新チームに移籍後、ほとんどこのマシンでのテストを行ってないにもかかわらず、いきなりシェイクダウンの1回目の走行で2分18.1秒のトップタイムを叩きだして発進、さらにシュコダ・ファビアR5のアンドレアス・ミケルセンが驚くべき速さをみせて4.2秒差の2番手タイムで続くことになった。

 6.1秒差の3番手にはオット・タナク(フォード・フィエスタWRC)、18年ぶり復活のトヨタから出場するヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)も7.1秒遅れの総合4番手、ユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)も8.5秒差の総合5番手タイムで続いている。

 しかし、優勝の本命とも噂されてきたシトロエン・レーシングのクリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)はオジエからはなんと20.2秒遅れというP1ドライバー勢ではもっとも遅い9番手タイムに留まることになった。スタッド付きスノータイヤを組み合わせて使用したオジエに対して、ミークはスーパーソフトをチョイスしており、このタイヤ選択が二人のタイムの差となって表れた恰好だ。

 もちろんシェイクダウンだけでタイヤ戦術の成否を判断することはできない。各ドライバーには合計80本のタイヤが割り当てられ、このうち明日からの4日間で使用できるタイヤは総数43本のみとなっているが、なかでも本番でもっとも多用することになるとみられるスタッド付きのウィンタータイヤはわずか24本、スタッドなしのウィンタータイヤも12本のみに制限されているため、シトロエン勢はこれらのタイヤを温存する作戦にでたのだ。

 路肩にあった雪がコーナーにかき出され、雪の残るコーナーは荒れて轍ができたために、2回目の走行以降、多くのドライバーたちがタイムを落とすことになり、おおむね1回目の走行がそれぞれのトップタイムとなったが、ヒュンダイi20クーペを駆るヘイデン・パッドンとダニエル・ソルドがそれぞれ2回目の走行で好タイムを並べて5位と6位にジャンプアップしている。

■シェイクダウンタイム
1. セバスチャン・オジエ 2分18.1秒
2. アンドレアス・ミケルセン 2分18.8秒
3. オット・タナク 2分24.2秒
4. ヤリ-マティ・ラトバラ 2分25.2秒
5. ヘイデン・パッドン 2分25.8秒
6. ダニエル・ソルド 2分26.0秒
7. ユホ・ハンニネン 2分26.6秒
8. ティエリー・ヌーヴィル 2分26.9秒
9. エリック・カミリー 2分29.4秒
10. ヤン・コペツキ 2分29.9秒
11. ブライアン・ブフィエ 2分30.0秒
12. カンタン・ジルベール 2分31.6秒
13. カンタン・ジョルダーノ 2分31.7秒
14. エルフィン・エヴァンス 2分32.4秒
15. アルミン・クレーマー 2分33.6秒
− クレイグ・ブリーン 2分34.4秒
− ステファン・ルフェーブル 2分35.0秒
− クリス・ミーク 2分38.4秒