WRC2019/03/12

オジエ、史上初2000ポイント獲得ドライバーに

(c)Citroen

 ラリー・メキシコで5度目の勝利を挙げたセバスチャン・オジエは、ここではいつも夢を叶えることができる特別な場所だと感じている。

 多くのライバルたちと同様にオジエ自身も3日間で2度もパンクに見舞われて首位を脅かされる危機もあったが、そのたびに幸運に救われてきた。金曜日のラス・ミナースではスローパンクのため6.6秒を失い、首位を明けわたしたはずがヒュンダイのダニエル・ソルドのオルタネータートラブルに救われ、そして土曜日もグアナファティートのリム落ちのパンクで首位をトヨタのクリス・ミークに譲るも彼のパンクとサスペンショントラブルに救われることになった。

 いつもよりもサバイバルとなった難しい週末でオジエは、今季2勝目を獲得するとともにパワーステージをも制して完全勝利で選手権でも2位まで挽回できた。彼は年々戦いが厳しくなると実感しており、そのなかで勝利できたことに格別なうれしさがあると語った。

「この勝利には特別なうれしさがある。僕らはそのためにここに来た。非常に大変なラリーだったし、間違いなく簡単な勝利ではなかったが、それを達成できた。年々戦いは厳しくなるだけに特別な気分だよ」とオジエは語った。

「メキシコのコンディションは一筋縄とはいかず、前年よりも難しかった。非常に多くのドライバーがトラブルを抱え、多くのマシンがリタイアした。そして今年はとても暑く、この数年よりもずっと戦いはホットだった。僕たちも2回のパンクと小さな技術的な問題を抱えた。レッキをするときには道はきれいだったが、勝とうとすればいっそう戦いは簡単ではなくなる。しかしようやく、僕たちは30ポイントと5度目のメキシコ勝利を獲得することができた」

 オジエは2008年メキシコで初めてWRCに出場し、初めてJWRCで優勝を飾って、総合でも8位でフィニッシュ、初のドライバーズポイントを獲得している。今回30ポイントを獲得した彼は、史上初めて通算2000ポイント超えとなるドライバーとなり、通算2029ポイントに到達することになった。

 オジエはキャリアのスタートを切ったメキシコが自身にとって特別な場所だと語った。

「これは僕にとって間違いなく特別なラリーなので、いつも甘美だ。2008年のことをふり返ると僕はジュニアカテゴリーでの最初の勝利をここで祝っている。夢を叶えるためにここに来てそれを実現させることができた。そしてそのための戦いはまだ続いている。僕らはこのラリーと非常に特別な関係でつながっているようだ」