WRC2018/03/13

オジエ、WRC10周年を祝うベストの勝利

(c)redBull

 ラリー・メキシコでキャリア通算42回目のWRC勝利を飾ったセバスチャン・オジエは、10年前にここでWRCのキャリアをスタートした自身とジュリアン・イングラシアにとって最高のお祝いになったと喜びを語った。

 オジエは金曜日、よりよい条件で走っているドライバーたちに比べてもタイムを落とすことなく、不利な走行ポジションを完全に克服し、土曜日の午後、トップグループを築いていたセバスチャン・ローブとダニエル・ソルドがパンクで後退するなか、一気に首位に立つことになった。

 このラリーでの難しさを知り尽くしるオジエは、スタート前に勝利のことは考えなかったと明かしたが、過去のメキシコでの3勝と同様に今回またしても後続に1分以上の差をつけて勝利することになった。

「ここに来たときには厳しい週末になるとわかっていた。いい結果を出すためにはベストを尽くさなければならないことは分かっていたし、1kmあたり1秒も有利なドライバーに対抗するのだから勝利については考えていなかったと言ってもいい。それを補うのは大変だからね」とオジエは語った。

「だから、本当に素晴らしい気持ちだよ。この勝利は自分とジュリアン(・イングラシア)のWRC参戦10周年の最高のお祝いになった。2008年に僕らはここでJWRCで素晴らしい勝利を収めた。ここにいるのは夢のようだった。そして10年が経って、今日の勝利は僕のキャリアのなかでも最高のパフォーマンスの一つとなった。最高を決めることは常に難しいが、僕はたくさんプッシュし、ジュリアンは完璧で、チームも完璧だった」

 オジエは、もしラリーをリードしていたローブにパンクがなければ勝つことができたか聞かれ、いい勝負になっていただろうと語った。

「初日は早い出走順でスタートしたので、イライラすることもあったが、タイムロスを最小限に抑えるしかなく、土曜日の昼から僕たちはプッシュし始めた。15秒まで迫った時にセブ(ローブ)がパンクした。パンクがなくても僕たちは彼よりも速いリズムを持っていたと思うので、接戦になっていただろう。だが、セブが僕たちの競技に復帰したことを、今や皆が知っている。世界でもそれが出来る人はそれほど多くない。セバスチャン・ローブは素晴らしい仕事をした」