WRC2019/06/14

オジエがサルディニア初日首位、ラッピが0.1秒差

(c)Citroen

(c)Toyota

 2019年世界ラリー選手権(WRC)第8戦ラリー・イタリア・サルディニアが木曜日の夕方に行われたイッティリ・アレーナ・ショーで開幕、セバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)がベストタイムで発進、チームメイトのエサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)が0.1秒差の2番手タイムで続き、シトロエン・レーシングが1-2態勢でスタートを切ることになった。

 サルディニアは今年も、サッサリ近郊のモトクロス・サーキットにウォータースプラッシュやジャンプ台などを設けて作られたおなじみのイッティリ・アレーナ・ショーで始まることになった。下位のマシンからのリバースオーダーで17時から始まったこのオープニングステージだが、WRカーがスタートする18時30分の時点でも気温はまだ30度もあり、明日からの猛暑が思いやられるコンディションとなった。

 選手権リーダーのオジエは、チームメイトのラッピを0.1秒差に従えてトップタイムをマークすることになった。しかし、ドライバーズ選手権で2ポイント差につけるオイット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)も0.3秒差の3番手タイムでピタリと続いている。

 明日以降の本格的なグラベルが始まることになるが、ドライのコンディションがこのまま続くと予想されるだけに、オジエはスタート前に「勝利を狙いに行くチャンスはほとんどない」と語っている。それでも彼は、ほとんど同じ条件で走ってライバルを少しでも上回ったことで明日にむけて勇気付けられたようだ。

「10分の1秒差といえどもないよりあった方がいい。一番手でスタートする明日は異なったストーリーになるだろうけど、すべてを尽くしてプッシュして、願うならば残りの週末はいいスタートポジションになれるようにしたいものだね」とオジエは語っている。

 0.3秒差の3位につけたタナクは、明日の金曜日を一番手でスタートするオジエに同情しつつも、自身にとっても最大の試練とチャレンジが待っていることを覚悟している。「この週末のためには金曜日がとても重要になる。2番手というスタートポジションはこのラリーでは良くはないが、セブよりはましだ。やるだけやって最大限にがんばるつもりだ」

 0.4秒差の4番手タイムにはクリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)。前戦ポルトガルでは最終ステージのクラッシュで表彰台を失ってしまったが、スリッパリーなグラベルでの速さに自信を掴んでおり、さらにスリッパリーになることが予想される今週末にむけて彼は強気な自信をみせていた。

 今回からベテラン・コドライバーのヤルモ・レウティネンとの新コンビで参戦するテーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)が5番手、6番手にはエルフィン・エヴァンス(フォード・フィエスタWRC)とティエリー・ヌーヴィル(ヒュンダイi20クーペWRC)がトップから1.8秒差で並ぶ展開となっている。

 また、ウォータースプラッシュでブレーキが効かなくなったと訴えたヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)は4秒差の10位にとどまることになった。

 明日の金曜日はサービスがおかれるアルゲーロの東北エリアが舞台となり、このラリーでもっともタフな一日になることも予想されており、とくにSS3/7として行われるカステルサルド・ステージはひどく荒れているため初日の鍵になるとされている。オープニングSSのトゥーラ(21.99km)は現地8時3分(日本時間15時3分)のスタートが予定されている。