WRC2025/10/17

オジエがリード、ロヴァンペラが1.6秒差

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 2025年世界ラリー選手権(WRC)第12戦セントラル・ヨーロッパ・ラリーが木曜日に開幕、トヨタGAZOOレーシング・ワールドラリーチームのセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリスRally1)がリード、チームメイトのカッレ・ロヴァンペラ(トヨタGRヤリスRally1)が1.6秒差の2位で続く展開となっている。

 セントラル・ヨーロッパ・ラリーのセレモニアルスタートは、これまでの2年間はチェコのプラハで行われてきたが、2025年はパッサウでのスタートとしたことでフォーマットはよりコンパクトになり、リエゾンは大幅に短縮されている。

 初日の木曜日は、昨年までサービスパークが置かれていた、ゴルフと温泉の街であるバートグリースバッハにちなんだステージ、ゴルフ・ウント・テルメ(12.83km)の2回の走行が行われた。

 選手権リーダーのオジエは、SS1から圧倒的な速さをみせてベストタイムで発進、ロヴァンペラが1.7秒遅れの2番手タイムで続くことになった。「厳しい週末になりそうだが、ここはクリーンなステージだった。もっと良くできたところもあったが、悪くはなかった」とオジエはステージフィニッシュで語った。
 
 トヨタ勢はソフト3本とハード2本を組み合わせて木曜日をスタートしたが、晴れてはいるものの気温は12度とそれほど上がっておらず、ロヴァンペラはハードタイヤが温まりにくかったことを認めている。

「序盤はあまりうまくいかず、マシンはアンダーステアがひどく、前半で時間を稼ぎすぎてしまった。このタイヤ選択が今回のレースに合っていたのかどうかは分からない。期待していたほどグリップがなかった。ハードタイヤがベストなパフォーマンスを発揮しなかったのかもしれない」とロヴァンペラは認めた。

 トヨタとは対照的にヒョンデ勢が5本ともソフトコンパウンドタイヤをチョイスしてスタート、アドリアン・フールモー(ヒョンデi20 N Rally1)がロヴァンペラと同タイムの2番手タイムで発進することになった。「フィーリングはいい。一部のアンチカットはレッキの時よりも路上にはみ出している。僕にとってはクリーンなステージだった。正直に言って、路面は予想以上に汚れていた」

 2.1秒遅れの4番手タイムにはサミ・パヤリ(トヨタGRヤリスRally1)が続き、スタート直後から力強いアタックを仕掛けたエルフィン・エヴァンス(トヨタGRヤリスRally1)はストローベイルに強くヒットしながらもトップから3秒遅れの5番手タイム、勝田貴元(トヨタGRヤリスRally1)も3.2秒差の6番手タイムにつけている。

 シェイクダウンではトップタイムを奪ったティエリー・ヌーヴィル(ヒョンデi20 N Rally1)は4.2秒遅れの7番手タイム、タイトル争いに残っている唯一人のヒョンデ・ドライバーであるオイット・タナク(ヒョンデi20 N Rally1)も5.2秒遅れの8番手タイムとペースが上がらない。「問題ない。フィーリングも大丈夫だ。ベストを尽くす」とタナクは短くコメントした。

 バートグリースバッハでのリグループとファンサービスを挟んでおよそ2時間のインターバルでゴルフ・ウント・テルメの2回目の走行となるSS2が行われた。日没が近いため、各ドライバーともランプポッドを装着してステージに向かったが、先頭スタートのオジエはランプポッドを未装着で臨み、日が陰る前ぎりぎりでコースを走りきっている。
 
 2位につけるロヴァンペラは、1回目の走行で2番手タイムを記録したが、2回目の走行ではさっきより2.4秒タイムを縮め、オジエをわずか0.1秒差ながら上回って最速タイムを記録した。

 ステージ間のインターバルはあまりにも長かったため、ロヴァンペラは昼寝をして時間をつぶしたと明かした。「今日のようなステージに向けて準備していた人は、これまで誰もいなかったと思う。僕たちには2時間の準備時間しかなかったので、リグループの時は床の上で寝ていたほどだ。全員が限界ギリギリで走っているので、ギャップは小さい。ここまではまあまあだった」とロヴァンペラは語った。
 
 選手権リーダーのオジエは、ロヴァンペラに1.6秒のリードを保ってトップをキープしている。「今はもう限界ギリギリの状態だ。最初に走るクルマにとっては、補助ライトなしでも大丈夫だと思った。明日はもっと厳しい戦いになるだろう。天候もどうなるか分からない。チェコ側のステージはいつもバンピーでトリッキーだ」とオジエはコメントした。

 フールモーはオープニングステージでは2位につけていたが、ここでは5番手タイムにとどまり、3.9秒差の2位へと後退している。彼が走行する際にはすっかり日が沈んでおり、ここではスタート順が不運だったと嘆いている。「僕たちが、ここを暗闇の中で走らなければならなかったことは正直フェアじゃないと思うけど、まあ、これもゲームの一部だ。僕たちが暗い中で走るなら相手には勝てない。それに最後のコーナーは真っ暗で、ライトがクレストの上部を照らしてなかったから、ラインが見えなかった。でも大丈夫だ」

 彼の1.7秒背後には勝田とパヤリが4位で並び、5位にはエヴァンス、6位にはタナク、8位にはヌーヴィルが続くが、トップからはまだ6.3秒遅れでしかない。

 セントラル・ヨーロッパ・ラリーは金曜日はWRC史上初めてヨーロッパ3カ国を一日で横断する歴史的なルートとなる。オープニングステージのグラニット・ウント・ヴァルトは現地時間8時30分、日本時間15時30分のスタートが予定されている。