WRC2021/09/27

オジエに初ラリーで駆ったプジョー206が贈られる

(c)Rallye Jeunes FFSA

 7度のワールドチャンピオンに輝いているセバスチャン・オジエは、2006年にFFSAラリー・ジューヌのドライバーとしてキャリアをスタートさせたときの最初のラリーカーであるプジョー206XSをマシンのコレクションに加えることになった。

 オジエに贈られたのは、2006年4月に行われたラリー・テール・ド・オクセロワで記念すべきラリーデビューを果たしたときに駆ったカーナンバー「15 NYZ 75」のプジョー206だ。彼のキャリアのまさしく原点となったこのマシンは、2018年にボロボロのコンディションだったところを発見され、オジエ自身がかつてメカニックとしてバカロレアを取得したロジェ・クローストル高校の生徒たちが授業の一貫として3年近くかけて徹底的なリビルトを行い、当時のカラーリングなどが完全に再現されたものだ。

 また、生徒たちは、オジエとともにキャリアをスタートさせたコドライバーのジュリアン・イングラシアのために、二人が翌年、ボランプジョーのタイトルを勝ちとったときの「9524 ZZ 42」のプジョー206を同じようにリフレッシュ作業を施して贈っている。

「時間が経つのは早いもので、つい最近のことのように感じられ、とても感慨深いものがあるよ。すべてが始まった場所に戻ってくることができて、本当にうれしいよ。そして、自分のキャリアを象徴するマシンにふたたび出会えて本当にうれしいよ」とオジエは語った。

「最初はメカニックになりたいと思っていたので、この学校には2003年から2005年までいたんだ。ヴェリジーにあるプジョー・スポールで、3週間のインターンシップも経験したし、ミシュランでは、GBとスペインでタイヤのフィッティングを担当したよ。競技に出たいという気持ちは最初は頭の片隅に置いておいていたけど、翌年、ラリー・ジューヌの選考に勝ち、この206 XSで競技を始めることになったんだ」

「あの時は、まさかこんな人生になるとは思ってもいなかった。昔乗っていたマシンや、長年にわたって大切にしていながら手放してしまったアイテムを見つけてコレクションに加えることも、これから僕にとっては大事な楽しみになるだろう」

 オジエの担任であったポール・ヴァロウティガラは次のように述べている。

「セバスチャンは、2003年から2005年までは私の生徒だったが、ここにいたときからすでに彼は独特のキャラクターをもっていた。ここではラリーの仕組みや具体的な専門知識を学んだが、彼は負けず嫌いで、常に自分が一番でなければならず、それが今の彼を予感させるものだった。彼は最初からファイターだった。ラリーに情熱を傾け、今では立派なチャンピオンになった彼を心から誇りに思っているよ」