WRC2017/02/09

オストベルグ、スウェーデンのシェイクダウン最速

(c)Michelin

 2017年WRC(世界ラリー選手権)第2戦ラリー・スウェーデンのシェイクダウンが9日木曜日に行われ、今季これが初登場となるマッズ・オストベルグ(フォード・フィエスタWRC)が4分11.6秒のトップタイムを奪い、シトロエン・レーシングのクレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)が0.1秒差で続くことになった。


 ラリー・スウェーデンのシェイクダウンは空がやっと明るくなりはじめた朝8時から6.86kmのスカッラ・ステージで行われた。硬く凍結した氷の路面には数日前に雪が降ったことで分厚い雪のレイヤーが覆っており、素晴らしいコンディションでスタートすることになった。

 このシェイクダウンを一番手でスタートしたのは、開幕戦で優勝したMスポーツ・ワールドラリーチームのセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)。しかし、彼は表面の雪をクリーンにするためにタイムが伸びず、1回目の走行のトップタイムを出したダニエル・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)から15.9秒もの遅れを喫することになった。2番手にはソルドから2.1秒差のオット・タナ(フォード・フィエスタWRC)、さらに0.6秒差でティエリー・ヌーヴィル(ヒュンダイi20クーペWRC)が続くことになった。

 2回目以降の走行では路面の雪は次第にクリーンになったために多くのドライバーたちがタイムを上げることになり、後方からスタートしたオストベルグがソルドを抜いてトップに立つことになる。さらにオストベルグは3回目の走行でもさらにペースをアップ、彼と同様に3回目で大きくペースを上げたブリーンを0.1秒上回ってシェイクダウンの一番時計をものにすることになった。

 シェイクダウンの3番手タイムはブリーンと0.4秒差のヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20クーペWRC)、さらに0.1秒差でシトロエンのクリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)が4番手で続くことになった。

 いっぽう、ラリーカーが走行を重ねることで、じょじょに氷層が露出しはじめたため、1回目でベストタイムを奪ったソルドはスタッドが抜けるのを防ぐために大きくペースを落として3回の走行が義務づけられたシェイクダウンをこなすことになった。明日からの三日間で使用できるタイヤは28本に限られているため、これとは別にシェイクダウンに割り当てられた4本のタイヤを本番に温存するためだ。

 ソルドと同様にMスポーツのタナクやセバスチャン・オジエも軽いクルージングで3回のシェイクダウンをこなすことになり、タナクは9番手、オジエは新世代WRカー勢では最後尾となる4分29.9秒の12番手タイムで切り上げている。

 2回目の走行を終えて3番手につけたヌーヴィルも最後の走行はペースダウン、シェイクダウンは6番手となっている。DMACKのスタッドにペースが上がらなかったエルフィン・エヴァンス(フォード・フィエスタWRC)が7番手、シトロエンDS3 WRCのステファン・ルフェーブルが8番手で続くことになった。

 開幕戦で表彰台デビューとなったTOYOTA GAZOO Racingのヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)もタイヤをセーブしたために10番手、チームメイトのユホ・ハンニネンも11番手でシェイクダウンを切り上げている。

■シェイクダウンタイム(P1ドライバー)
1. M.オストベルグ 4分11.6秒
2. C.ブリーン4分11.7秒
3. H.パッドン 4分12.1秒
4. K.ミーク 4分12.2秒
5. D.ソルド 4分14.0秒
6. T.ヌーヴィル 4分14.5秒
7. E.エヴァンス 4分15.1秒
8. S.ルフェーブル 4分16.1秒
8. O.タナク 4分16.1秒
10. J-M.ラトバラ 4分16.2秒
12. J.ハンニネン 4分28.4秒
13. S.オジエ 4分29.9秒