WRC2017/03/24

オストベルグ、ターマック準備できずコルシカ欠場

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 マッズ・オストベルグは4月6〜9日に行われる世界ラリー選手権第4戦ツール・ド・コルスへの参戦を取り止めたことを発表した。オストベルグによれば、新しいフォード・フィエスタWRCのターマック用サスペンションの供給が遅れており、プレテストができないことが原因だという。

 オストベルグは今季、マルティン・プロコップとワンベット・ジッポカー・ワールドラリーチームを結成、オストベルグ自身はスウェーデンからの参戦を開始していた。当初の彼の計画では、メキシコのみを欠場する予定だった。これは彼の妻が2月に第一子を出産予定だったためで、彼の息子モンスは2月24日に誕生した。しかし、コルシカを欠場するという決断は、新米の父親業とは関係なく、むしろ技術的な理由だ。

「ほんの数日前、僕たちはコルシカで適切なターマックのサスペンションを得る保証がないことが明らかになった。さらに、ターマックでテストを行なう時間もない。この状況で僕たちがラリーを行なっても、テストしていないパーツでただ道路をドライブするだけになってしまうので、ラリーを行う理由がない。そのため、僕は結果を得られる見込みのないラリーを強引にするよりも、アルゼンチンの前に数週間の『育児休暇』を楽しむつもりだ」とマッズ・オストベルグは語った。

 オストベルグは先週、マシンをより理解し、ディファレンシャルとサスペンションのセットアップに取り組むために、ノルウェーの雪上で2日間のテストを行なった。

「雪と氷は当然、今シーズンの残りにはあまり関係がないが、マシンの完成が遅れたためにスウェーデンで試すことができなかったことがたくさんあった。ほとんどの場合、イベント前にテストする時間はほとんどないからね。だがノルウェーで2日間ドライブしたことで、マシンとセットアップの可能性を知る上で、僕たちは大きなステップを踏みだすことができたと感じている」と彼は語った。

「僕は4月の最後の週末に開催されるアルゼンチンを僕の次のラリーとして楽しみにしている。そしてヨーロッパでグラベルのテストを計画している。可能ならば、イベントの前にアルゼンチンの道路で一日テストを行なうつもりだ」

 アルゼンチンはマッズ・オストベルグの得意なラリーの一つだ。彼は2012年に3位、2015年には2位を獲得している。