WRC2017/05/17

オストベルグ、ポルトガルからDMACKに変更

(c)OneBet Jipocar WRT

 ワンベット・ジッポカー・ワールドラリーチームのマッズ・オストベルグは、ラリー・デ・ポルトガルからミシュランからDMACKにタイヤを変更、プライベーターとしてワークスマシンを打ち倒すことを狙う。

 オストベルグとマルティン・プロコップは今週の月曜日にポルトガルのプレテストを行ったが、このときはミシュランを使用していた。しかし、DMACKは火曜日の夜、SNSにおいて急遽、これまでのエルフィン・エヴァンスに加え、オストベルグとプロコップもポルトガルではDMACKユーザーになることを明らかにしている。

 オストベルグはメキシコとコルシカを欠場した後、前戦のアルゼンチンで力強いパフォーマンスを見せており、木曜日からスタートするラリー・ポルトガルにおいても、ファクトリーチームと互角に渡り合いたいと考えている。

「アルゼンチンでは多くのファクトリードライバーが、僕たちのスピード、特に初日のスピードには少し驚いたんじゃないかな。僕たちは限られたテストの中で、マシンの良いセットアップを見つけることが出来たので、自信を持って向かっていくことができた。ポルトガルに対しても同じ気持ちで、上位争いを目指している」とオストベルグは語った。

 ファクトリーチームはヨーロッパ以外でのテストが禁止されている一方、プライベーターのオストベルグは海外のイベント前にテストすることが可能だ。チームはこのチャンスを使って、ラリー・アルゼンチンの前の月曜日に、何人かのアルゼンチン人ドライバーと一緒に2時間のドライブを実施した。オストベルグは2、3回テストランを行うことができただけであったが、ラリーでみせた速さに対してファクトリーチームから、FIAに苦情が提起された。

「正直、僕は可笑しな状況だなと感じた。これを褒め言葉として受け取るしかないよ」とオストベルグは語った。

 ノルウェー出身のマッズは1週間前、ノルウェー選手権のラリー・ソーランにフォード・フィエスタR5でゲスト参戦し、WRC2の有力ドライバーであるオーレ・クリスチャン・ヴェイビーやアンデルス・グロンダルに対して大きなリードを築いて着実に勝利を手にした。

「フィエスタR5はWRカーとは全然違うので、まったく異なるドライビングスタイルが要求される。だがそれでも、僕は技術的に要求の厳しいグラベル路で思いっきりプッシュし、スピードに関して非常に肯定的な結果を得る機会を持つことが出来た」と彼は語った。

 オストベルグは月曜日にポルトガルで主にデファレンシャルのセットアップに集中してテストを行った。アルゼンチンとポルトガルの道路は特に岩の多いラフな路面に関しては非常に似た性質を持っているため、彼は、アルゼンチンと同じサスペンションのセットアップで臨むつもりだ。

「ノルウェーでフィエスタR5を走らせた後だったので、ドライビングスタイルをWRカーに戻さなければならなかったが、すぐにリズムを取り戻すことができた。僕は本当にポルトガルでのラリーを楽しみにしている。それは伝統的で非常に要求の高いラリーであり、大勢の観客が醸し出す雰囲気は素晴らしい」