WRC2017/09/22

オレカ、R4キットの開発はきわめて順調

(c)Oreca

 FIA R4キットの開発車両となるエティオスR4ラリーカーの最初のテストを行ったステファン・サラザンは、キットの開発がとてもうまく進んでいることを確信したようだ。

 エティオスR4は月曜日の午後にポール・リカール・サーキットのドライビングセンターで調整が行われたあと、水曜日にはオレカのワークショップ近くのダートコースに運ばれ、サラザンが初めてこのマシンのステアリングを握ることになった。

 FIA R4キット開発ドライバーを務めるサラザンは、オレカのテクニカルチームの指導を受けながら丸一日、131kmにわたる走行を行い、わずかな問題に遭遇することなくテストを走りきることになった。

 サラザンは、最初のラップから運転を楽しみ、やがてマシンをフルコントロールしてマニクールのテクニカルセンターで仕上げられたエンジンを回して全開で攻めており、最初から運転しやすいマシンだったと印象を述べている。

「最初から瞬時に運転しやすく、うっとりするような気分でドライブできることに気が付いた。最初の試合では、速いストレッチであっても、バランスはすでとてもよかった。高速で走り回ってもね。開発段階の中で最も興味深い部分であるキットのセッティング作業を進めることができる」とサラザンは語った。

「シャシーとエンジンの一式は、2輪駆動から4輪駆動に移行することを望んでいる若いドライバーにとって理想的な妥協点だ。ドライビングの改善のさらなる一歩となる。チームにとってみればキットを購入して組み立てる能力があれば非常に魅力的だ。それは大きな挑戦になるが、クルマを走らせることへの本当の自由をもたらすだろう。確実に言えることは、クルマはうまく設計されているので、すぐにいいパフォーマンスを示すことができるということだ」

 FIA R4キット・プロジェクトマネージャーのマティユー・バッソーは、最初のテストに手応えを感じており、クライアントチームに確実な出発点を提供することを目標としてキットの信頼性を確保することがこれからの目標になると語った。

「テストの初日には何の問題もなかったが、まだ数多くの作業があり、キットを安定させ、最適化するためにはかなりの距離をこなす必要がある。すべてのチームが信頼できる魅力的なスタートから恩恵を受けるようにするためにステファンのテストが性能レベルを確保することに役立ってくれる」

「テスト初日にもかかわらず、過去数ヶ月にわたってチームが成し遂げたすべての仕事にとって期待したとおりに肯定的なパフォーマンスだった。私はこのプロジェクトのためにオレカに加わったが、作業は本当の挑戦であり、最初のセッションからとてもうまく走っているのを見て、うまくいったことを確信したよ」

 オレカは、2017年末から2018年の年初までにFIA R4キットを市販するためにさらなる信頼性の向上に努めるためのテストを行うつもりでおり、今後数週間のうちにアスファルトとグラベルでの3回のテストを予定しているという。