WRC2018/07/04

オレカR4キット、85,000ユーロで供給開始

(c)Oreca

 オレカが設計し製造したFIA R4キットは、ホモロゲーションナンバーVR4K-17-01として、2018年4月1日にFIAから公式にホモロゲーションを取得した。4輪駆動ラリーカーの新しいクラスを作成するR4ラリーカーキットは今後7年間にわたって世界中で公認されている。

 昨年12月、R4キットのホモロゲーション取得に向けた第1段階として、FIAの技術チームがフランスのシーニュにあるオレカの作業所に派遣された。800以上のすべての部品を精査した後、ORECAのデザインチームは最終的なホモロゲーションを前に変更を加えた。キットのすべての部品は、現在承認されており、ASNから入手可能なホモロゲーションフォームに記載されている。

 またR4キットは、ホモロゲーションを取得した8日後、FIAワールドカウンシル(WMSC)によって国内および地域の全ての選手権に参戦する資格を与えられた。

 今後はオレカのサポートを得て、関連するすべての国でホモロゲーション済みのキットをベースにR4クラスの車を組み立てるために、カスタマーやASNが協力して作業することになる。

 FIA R4キットはすでにオレカから税別85,000ユーロ(約1095万円)、すなわちFIAが規定で定めたコスト上限(税別108,000ユーロ)の20%もプライスダウンした価格で購入可能だ。

 オレカはR4キットの価格を下げた理由について以下のように説明している。

「ホモロゲーション取得によって重要な開発フェーズは終わりを告げ、オレカグループはキットの製造に取り組み始めた。キットの価格は、ルールやレギュレーションによって当初想定されていたものよりも低く修正されている。この価格変更によって、各マシンの総予算を比較検討し、サーキットと価格面の両方において非常に競争力を持つラリーカーを製造することが可能となる。重要な比較基準の1つは、1km当たりのランニングコストを見ることだ。R4クラスのマシンは、R5カーの半分くらいのランニングコストとなっている」