WRC2021/06/29

オンカー・ライがサファリのWRC3を制覇

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 サファリ・ラリー・ケニアでは、地元のオンカー・ライ(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)がトラブルを回避し、WRC3で感動的な勝利を飾ることになった。

 ラリー序盤は、前哨戦として行われたイクエーター・ラリーで優勝を飾っているカール・トゥンド(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)とライのトップ争いになるかにも見えたが、トゥンドがSS4オスアーリアンで立ち木にクラッシュする波乱に見舞われたため、リードを大きく広げることになった。

 金曜日を終えて1分53.3秒のアドバンテージを築いたライは、土曜日も驚異的なペースで走り続け、2回のファステストタイムを叩き出してリードを2分38.2秒まで拡大、最終日の5つのステージでは、勝利を守るための完璧なアプローチで4分04秒差をつけて勝利することになった。彼は、ステージエンドで金曜日にクラッシュして負傷した弟のテージウィール・ライにこの勝利を捧げると語った。

「驚くべきことだよ。彼が見てくれていることを願っている。彼のためにも勝利できてうれしいよ」とライは語った。「本当にハードなドライブだったからね」。

 カーラン・パテール(フォード・フィエスタR5)は、最終日にチェックインの遅れにより40秒のペナルティを受けたものの、最終的にはトゥンドに3分10秒3の差をつけて2位でのフィニッシュを迎えている。

 トゥンドは初日の遅れを挽回すべく、何度もステージ優勝を果たし、最終ティに表彰台を獲得することになった。

「このラリーには多くの課題があり、金曜日には多くの問題が発生した。もう少し賢明に行けば、もっと上位に行けたはずだったのに残念だったよ」とトゥンドは振り返った。

 91歳の史上最高齢でサファリに出場しているソビエスワフ・ザサダの孫、ダニエル・クウィスト(フォード・フィエスタRally2)は一時2位につけていたが、土曜日にトラックコントロールアームを破損してリタイアとなり、再スタートした日曜日をどうにか走り切ってトップから42分28.4秒遅れの4位となっている。

 アーキフ・ヴィラニ(シュコダ・ファビアR5)は5位につけていたが、最終ステージでマシンストップ、サファリ完走への期待は打ち砕かれた。

 また、WRC2でただ一人参戦していたチェコのマルティン・プロコップ(フォード・フィエスタRally2)は、金曜日に激しくクラッシュし、リタイアとなっている。